こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]大黒正宗 > ポルコ(紅の豚)

大黒正宗 吟醸しぼりたて 兵庫夢錦(だいこくまさむね)

新酒と5年熟成の飲み比べ

大黒正宗

兵庫のお酒・大黒正宗の飲み比べをする機会がありました。片方は新酒、もうひとつは全く同じスペックの5年熟成酒です。それだけでも面白いのに、アテは大黒正宗酒粕を使った粕汁という粋なはからい。

大黒正宗

 

まずは新酒の方からいただきます。

色は透明。
香りは上質なアルコールを中心にミントのような爽やかさがあります。
口に含むと、三温糖のような上品だけどしっかりした甘味とセメダイン感。そして笹の苦味が、いきなりドカン。甘味は後半引っ込むけど、苦味は最後まで続いて、含み香がぶわぁっと鼻に広がります。この18度の高アルコール感が気持ちいい! 美味しい!

どこにも書いてはいませんが、生っぽい感じです。でも、長期熟成するとしたら火入れしたくなりますね。火入れだとしたら、その技術が高いのでしょう。僕の舌では判断できませんでした。

ジブリで例えると「紅の豚」でカーチスとの決戦前夜にフィオの目に一瞬映る人間ポルコ。おっさんだけど、意外なことに、甘くて渋い、いい男。こころなしか豚の時より痩せてない?

満足度:★★★★

 

そしてお次は、同じスペックの5年熟成です。

色はうっすら黄色。そりゃ新酒であれだけ糖分高そうだったから黄色くなりますよね。
香りも全く違う。上質なアルコールとミントの感じは残しつつ、カラメルっぽい甘苦さが前面に出ています。良い感じに熟成してそうで期待が高まります。

口に含むと、三温糖の甘味はさらに膨らんで、生っぽい苦味は熟成っぽい苦味に変化しています。含み香も若々しい溌剌さが円熟さに変わってるけど、高アルコール感が鼻に抜けるのは同じ。
確かに新酒と地続きです。だけど、全然性格が違う。面白い! そしてめちゃくちゃ美味しい!

ジブリで例えると「紅の豚」のエンディングのポルコ。この前「笑四季 モンスーン」で例えたエンディングのジーナさんと同じで、エンディングにはポルコの姿は出てきません。僕の妄想です。その妄想の中のポルコは、一言で言うと不良老人。人間に戻ってジーナさんと結ばれたけど、相変わらずあっちこっち飛び回って、女の子にキャーキャー言われてる。フィオが新しい飛行艇を作ってあげるって言っても「俺はコイツが好きなんだよ」とか言って、かたくなに古いサヴォイアに乗ってるんです。で、ジーナさんには呆れられてる。ああ、そんな不良老人になりたい。

満足度:★★★★☆

大黒正宗

 

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