【基峰鶴 日日 水酛純米】(きほうつる にちにち)
酸旨きれいな水酛辛口純米
これの前の花陽浴で最後にしようと思ってたんですが、予想外に盛り上がってしまいもう1杯。マスターの日本酒の知識と選球眼には感服するばかりだったので、最後の1杯もおまかせで注文しました。で、出てきたのが、基峰鶴。前に飲んだ「ベルベット」が優しいふわ甘で美味しかったやつ。こちらも楽しみです。
香りはあまりありませんが、微かに乳酸感。
口に含むと酸味中心で、その後にじわっとお米の旨味。酸旨な辛口ですね。甘味は控えめだけど、酸味のカドはないので飲みやすい。余韻もきれいです。
後から調べたら、これ、水酛(みずもと)なんですね! 水酛というのは、菩提酛とも呼ばれ、約600年前・室町時代から奈良の菩提山正暦寺で行われていた酒母作りの方法。生酛造りの祖先ともいわれます。
ちょっと意外でした。これまで飲んだ水酛/菩提酛は、結構強烈なキャラクターのものが多かったんです。三諸杉とか大倉とか新政/翠竜とか。三諸杉なんて、例えたのが田中角栄ですからね。でもこの基峰鶴は、それらに比べたら普通のきれいな旨辛口。面白いなあ。
ジブリで例えると「魔女の宅急便」のお巡りさん。よく見るとちょっとイケメンだけど、基本的に辛口。でもまあ、キキが街中であんな暴走(暴飛?)したら、そりゃ厳しく注意しますよね。
このお巡りさん、エンディングでキキにウインクしてるのも良いんですが、もっと好きなのはクライマックス。キキが今にも落ちそうなトンボを助けようとしているシーンで、群衆の中にこのお巡りさんもいて、キキを応援しています。ほんの一瞬のシーンですが、宮崎監督のこういう細かい心くばり大好き。
満足度:★★★☆
「#魔女の宅急便」をご覧になった方はお気づきになられただろうか。このカット、キキを注意した警官、街ですれ違ったオシャレな3人娘、ニシンのパイが嫌いな孫娘、「気に入ってもらえて良かったわ」と言ってそそくさと立ち去ったオバサンと、キキにとって苦い思い出のある登場人物ばかりであることを。 pic.twitter.com/kto0Wc51GR
— キャッスル (@castle_gtm) 2020年3月28日
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