【十四代 龍の落とし子 純米吟醸 生詰】
(じゅうよんだい たつのおとしご)
上品な 梨の甘味が ほんのりほわん
またまた十四代です。緊急事態宣言明けのお祝いだからちょっとくらい贅沢しても良いよね。という言い訳をしつつ、いただきます。
龍の落とし子は初めて。良いお酒なのはもう間違いないから、めっちゃテンション上がってます。これをいただいたのは宣言明け3日目で、開栓から2日。ちょうど良い飲み頃ですね。
香りはかすかに優しい甘さ。カウンターの向こうでちょっと強い香りの料理を作ってたらかき消されるくらい繊細です。でもやっぱり、とても心地よい。
口に含むと、和梨の甘味がほんのりほわん。雑味なんか全然ないピュアな味わい。とてもきれい。もったいなくてちびちび飲んでたら、温度が上がってきました。そしたら優しい旨味もほわん。
優しくて上品で幸せ。うっまー!ってインパクトのある感じじゃなくて、美味しさがふわぁっと穏やかに広がって、そのまま霧のように消えていきます。今回は4杯目にいただいたけど、食前酒としてお酒単体で飲むのが良さそうです。もちろん4杯目でもめちゃくちゃ美味しいんですけどね。
ジブリで例えると「風立ちぬ」の菜穂子さん。特に、短い結婚生活のあたり。美しくて儚くて、そしてきれいなままで消えていきます。
余談ですが、先日、「映画大好きポンポさん」という映画を見たんです。これ、原作マンガが大好きで、2018年の僕の中のNo.1に挙げた作品。その映画化なので、発表からずっと楽しみにしていました。で、映画もやっぱりめっちゃ良かった。原作よりもさらにクリエイターの業の深さに切り込んでたんですよね。そのあたり、「風立ちぬ」に通じるものを感じました。
満足度:★★★★☆
風立ちぬは、菜穂子と二郎と黒川夫妻のみで密かに行われる結婚式のシーンが一番好き。
— 康一。 (@Y_s_s_R_1) 2020年10月20日
二郎がよろける菜穂子を優しく支える姿はまるでつがいの様で、そんな菜穂子に二郎が「綺麗だよ」とそっと囁いてあげるそんな様子が切なくて、堪らなく愛おしい。
こんな細やかな愛の表現こそまさにジブリって感じ。 pic.twitter.com/3RVuXGOtGz
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