こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]白鹿 >タタラ場の女衆(もののけ姫)

【白鹿 特別本醸造 あまやぎ】(はくしか)

甘口で 旨苦たっぷり 穀物

白鹿

こないだ「鹿くらべ」企画で飲んだ「すずろ」が美味しかった白鹿。面白そうなお酒を見つけたので買ってきました。こないだの「すずろ」は「白鹿」ですが、こちらは正式には「黒松白鹿」って書いてありますね。黒松って、他にも黒松剣菱とか黒松仙醸とか金冠黒松とかがあります。調べてみたら、黒松は「神の宿る松」という意味があるそうです。でも、お酒に使われる理由はよくわかりません。ご存じの方がいらっしゃったら教えてください。

で、この「あまやぎ」は、すらっとした500ml瓶。ピンクがかわいいですね。そして安い。500mlで税込740円でした。

裏ラベルを見ると、スペックが書いてあります。珍しく飲む前にスペックをチェック。
「凛とした甘やかさ」「キリッとした甘口」と書いてある通り、日本酒度はマイナス4の甘口。でも不思議なのは、酸度も1.2と低めなんですよね。酸に頼らず、どうやって凛とした感じを出しているのか興味が湧きます。アルコールは、13~14度の低アルです。
実は僕、酸度低い甘口って好みなんですよね。このスペックには惹かれます。
この値、もしかして常温でもいけるんじゃないかな?
まず常温でいただきます。

色は澄んだ透明。ピンクに見えてたのは瓶の色でした。なあんだ。
香りは、え? 意外なことに穀物感しっかり。もちろん甘さもあるんだけど、その前に旨苦ガツン。これは予想外。

口に含むと、ほのかな甘味に続いて、焦げ感のある穀物の旨苦がガツン。面白いけど、こりゃ凛とはしてないぞ。どうやら常温で飲むお酒じゃなかったようです。素直にキンキンに冷やします。

冷えたら、香りは多少すっきりはするけどやっぱり穀物感はしっかり。
味わいは、甘苦爽やかになりました。なるほど、穀物感は多少減って、苦味で凛とした感じを出しています。そして、余韻が甘やかふわり。
そこから少し温度が上がっても甘さが開いて良いです。これは冷やすお酒ですね。

アテには、自家製の「チーズの味噌漬け」を合わせました。これはもう鉄板。たいていのお酒とは合います。

チーズの味噌漬け
これ、作るの簡単で、めちゃくちゃ美味しいんです。味噌大さじ1+みりん大さじ2をレンジ30秒でアルコール飛ばし、6Pチーズと一緒にラップに包んで1晩漬けるだけ。写真の白いのは比較用の漬けてないやつです。食べるときは水洗いで味噌を落として、キッチンペーパーで水気をふき取ります。チーズにコクとほんのり甘味が加わって至福ですよ。見た目ほど味は濃くなくて、優しい味わいです。今回は赤味噌で作りましたが、前に白味噌でも合わせ味噌でも作って美味しかったです。

ジブリで例えると「もののけ姫」の、タタラ場の女衆。特にそのうちの誰というわけではありません。かわいくて色っぽいけど男衆には毒舌を吐きます。そして凛としてたくましい。
たぶん彼女らも小さい頃はすずろちゃんみたいにフレッシュなかわいさがあったと思うんですよ。ただ、厳しい時代。戦乱で故郷を追われたか、売られたか。どん底でエボシ様に拾われて、タタラ場にやってきます。みんなで苦労して作り上げた共同体、たくましくなけりゃ生きていけません。自立してるから凛としてますし、男衆とも対等だから毒舌も吐きます。でも本心は乙女。そんなかわいい女性です。

満足度:★★★

白鹿

 

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