こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]上善如水 > サンの2年後(もののけ姫)

ひやおろし上善如水じょうぜんみずのごとし 純米吟醸

力強い くっきりはっきり 甘苦さ

上善如水

上善如水

新潟、白瀧酒造の上善如水です。上善さんは、大学の頃、家飲みでよく飲んでました。当時は淡麗辛口という言葉も知らなかったし、流行っていたかどうかもわからないんですが、ちょっと良いお酒という位置付け。こないだも、同じお蔵さんの別ブランド・湊屋藤助飲み比べで飲みました。

で、今回は上善さんのひやおろしです。こちらは「12ヶ月の上善如水」というシリーズ。毎月発売される期間限定品の10月分です。ノーマル上善さんとどう違うのかな?

瓶の色きれいですね。もちろんこの赤は瓶の色。グラスに注ぐと、お酒はほんのり黄色く色づいています。上善さんと言えば炭濾過をガンガンかけた無色なイメージなので、ちょっと意外。
香りは、蜜の甘さとラムネ感と松葉のフレッシュな苦さ。ノーマル上善と比べて、明らかに香りがあります。もしかして無濾過? 濾過かけてたとしても控えめっぽいです。

口に含むと、くっきりした甘味と苦味がボンっ! 飴のような糖分たっぷりの甘味と、ハーブ感のある苦味。控えめな酸味もあります。そこから、旨味と苦味がさらにじゅわっ。甘アルコールの含み香もぼわっ。力強い! うっま!

ノーマル上善さんとは全然ちがいますね。淡麗とはとても言えないガツンとくる味わい。上善如水とは方向性を変えてきた湊屋藤助よりも、さらにしっかりくっきりです。
正直なことを言うと、これ、味に期待というよりは瓶がきれいだからという理由で買ってきたんです。300mlで税込748円と、ちょっと高いですしね。でも、予想をはるかに上回る美味しさ。他の12ヶ月シリーズも買ってみよう。売ってるの見たことないんですけどね。

温度は、冷酒◎、常温○、燗○と書いてあります。確かに雪冷えで美味しかった。でもこれ、僕は常温くらいが一番好きです。燗にすると味が強いから、ちょっとだけ加水すると良いですね。

スペックは、
造り:純米吟醸 生詰 ・・・ やっぱりひやおろしだから生詰(1回火入れ)ですね
精米歩合:55% ・・・ しっかり磨いています
アルコール度数:16~17% ・・・ 高めですね。ちなみにノーマル上善は14~15%
日本酒度:±0 ・・・ 普通。甘味はっきりなので、もっと低いかと思いました。ノーマル上善は+4なので、やっぱりだいぶ違いますね。
酸度:1.5 ・・・ 普通
アミノ酸度:1.4 ・・・ 普通
数値だけ見ると意外に普通。でも、味わいはとても個性的です。

ジブリ例えると「もののけ姫」のサン。物語のヒロインです。苛烈な性格のもののけ姫。でも、アシタカのことは好きですし、黒曜石の小刀をもらった時の「きれい・・・」と言う顔はかわいいですね(ここのサンがいちばん好きなんです)。物語序盤のとげとげしいサンではなく、映画から2年後、アシタカと出会ってだいぶ丸く甘くなったサンです。

と、ここから妄想ストーリーです。こないだのカヤの2年後をやった上善如水のアナザーサイド。
ディダラボッチが倒れてから2年、サンは平和が戻った森に住んでいます。アシタカはタタラ場に住み、森と人との仲立ちをしつつ、時折サンを訪ねるという生活。サンはいつでもアシタカに会えるわけではありませんが、それはそれで幸せな日々が続きます。アシタカに会えない時は、黒曜石の小刀を見て甘い気持ちにひたるのでした。

そんな時、一人の少女がタタラ場にやってきます。アシタカを追ってきた元許嫁・カヤです。そして、小刀が元はカヤのものだったことがサンにバレてしまいます。さあ、アシタカの運命やいかに!?

・・・前回と同じ幕切れになってしまいました。
でもこの続きは殺伐としそうで、お酒のイメージに合ってないんです。

満足度:★★★★☆

もののけ姫
©スタジオジブリ

上善如水

上善如水

上善如水

 

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