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原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]暁の蝙蝠 > 杏奈(思い出のマーニー)

暁の蝙蝠あかつきのこうもり 無濾過生原酒 焼酎酵母仕込み】

ジューシーな グレープフルーツ 酸甘苦

暁の蝙蝠

告白します。このお酒、名前がカッコ良くて注文しました。中2ごころをくすぐるネーミング。でも、注文するのにちょっと勇気がいります。これ、こうもりで合ってるよね。蟷螂かまきりじゃないよね。蜥蜴とかげでもないよね。ドキドキしながら頼んだら、こうもりで合ってました。ホッ。

おおっ! 瓶もカッコいいですね。花札の月に蝙蝠さん。蝙蝠さんが稲穂持ってるのもかわいい。
こちらは京都府京丹後市の白杉酒造さんのお酒。酒造好適米を使わず、食用の飯米で作るという謎のこだわりを持ったお蔵さんです。前に飲んだ、ササニシキを使った「銀シャリ」というお酒も面白かったなあ。

この蝙蝠さんは、全量コシヒカリだそうです。しかも酵母は焼酎用。麹は一部白麹だけど、それだって普通ではないですよね。ネーミング、ラベルデザイン、原料米、酵母、麹。普通と違いすぎて全く味の想像がつきませんwwww
それでは飲んでいきましょう。

香りは柑橘の甘フルーティー。おっ、この柑橘は白麹っぽい。
口に含むと、やっぱりフルーティーな酸味甘味と、ほんのり苦味がじゅわわっ。これはグレープフルーツですね。それも、砂糖をかけたやつ。ジューシーで美味しい!

ここでふと、最近あのギザギザスプーンを見かけないなと思って調べてみたら、衝撃的な事実が判明しました。
グレープフルーツに砂糖をかけるのは30代以上で、20代以下は「なにそれ?なんで?」状態なんだそうです。それどころか「昭和~」って言われてる始末。まあ昭和なんですけどね。

スペックは、
造り:純米 無濾過生原酒 初添白麹仕込み 生酒
原料米:丹後産コシヒカリ
精米歩合:60%
アルコール度数:15.5% ・・・ ここは普通
日本酒度:マイナス6 ・・・ なかなかの甘口
酸度:2.8 ・・・ かなり高いですね。でも糖分とのバランスが取れています。
アミノ酸度:1.0 ・・・ 低い! 飯米を使うとアミノ酸度が高くなるイメージがあるんですが。確かに味わいに分厚さはありません。
酵母:協会焼酎用酵母4号 ・・・ ここが一番珍しいところですね。

協会焼酎用酵母4号は、高温耐性とクエン酸耐性があって、カプロン酸エチル(リンゴやメロンのようなフルーティーな香り)を高生産するんだそうです。なるほど、クエン酸を出す白麹と相性がいいのかな? カプカプしたお酒も大好きなので、これは追いかけてみたい。って、他で見たことないですけどね。

ジブリで例えると「思い出のマーニー」の主人公・杏奈。マーニーと一緒にいるときの杏奈です。
いろんな事情で心に苦味を抱え、他人を拒絶する杏奈。でも、マーニーにだけは甘酸っぱい感情を抱きます。

満足度:★★★★

思い出のマーニー
©スタジオジブリ

暁の蝙蝠

暁の蝙蝠

 

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