【蔵粋 純米酒 桃色にごり 桜】
強酸甘 変態スペック ピンク酒
福島出張の時に、スーパーで買ってきたお酒。蔵粋と書いて、くらしっくと読みます。前にも一度レビューしましたし、僕が所属しているアマチュアオーケストラの合宿で、差し入れてもらって飲んだこともあります。公式サイトには「クラシック音楽を蔵に流し、醪(もろみ)に聞かせて醗酵させるという不思議な手法で育てられた」と書いてあります。うーん、自分で不思議って言っちゃってるよ。
なによりも目を惹くのが、このピンク色。これは、桃色酵母という酵母由来の自然の色です。分離した状態での上澄みの色もヤバいですね。
180mlの小瓶で、プラスチックのコップも付いています。でも家で飲むから、グラスはいつものアデリアさん。さあ、どんな味なんでしょう?
せっかく分離してるから、まずは上澄みからいただきます。
香りはさくらんぼフルーティー。
口には、とろんと入ってきて、酸味とほんのり苦味。甘味もあるけど意外に控えめです。粘度が高いなあ。悪くはないけど本領ではないっぽい。やっぱり澱を混ぜるのが良さそうです。
と言っても、澱はけっこう固まってますね。しっかり混ぜるのには時間がかかりました。ようやく混ぜてグラスに注いでも、お酒のピンクの中に白い固まりが浮いているのが見えます。
おっ、香りには、甘酒の甘さが加わっていますね。
口当たりは、やっぱりとろん。澱の固形感と一緒に入ってきます。酸味のかなり効いた甘酒という感じ。甘味と苦味もぐぐっと膨らみます。酸味は最後までしっかり続いて、後味には苦味と雑味がくっきり。
うーん、正直、ちょっとキツい。
スペックは、
造り:純米 にごり酒
精米歩合:非公開
アルコール度数:8.2% ・・・ かなり低アル。でも、味わいが強すぎて、低アルだということにも気づきませんでした
日本酒度:マイナス50.0・・・ 超甘口。もはや変態の領域
酸度:8.0 ・・・ 目を疑うレベル。なんだこれ!?
アミノ酸度:2.5 ・・・ ここまで来たらもう驚かないけど、アミノ酸度もめっちゃ高い
このスペックは飲んだ後でレビューを書くときに調べたんですが、この酸度、ほんと目を疑いました。
過去の記録を見てみたところ、これまでの酸度の最高記録は、「ひめぜんUme」の7.0~8.0でした。でもこれ、日本酒じゃなくて、日本酒をベースに梅酒を加えて作ったリキュールですからね。日本酒の中では「大倉 コンセプト ワーカーズ セレクション」の6.5が最高だったから、記録を大幅に更新です。ただ、甘味もめちゃくちゃ強いので、それに紛れて、刺すような酸味ではありません。
ちなみに日本酒度の方は「舞美人 MYVY」のマイナス154という超ド変態がいます。マイナス50でも相当に変態ですが、その3倍wwwww
ジブリで例えると「ハウルの動く城」の荒れ地の魔女。見方によってはきれいだけど、かなりドぎついです。
満足度:★★★
我が家に荒れ地の魔女がいました。 pic.twitter.com/ssxLCShF2P
— 小野寺S一貴 (@team_born_s) 2020年5月30日
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