こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]◯嘉大山 > おソノさん(魔女の宅急便)

◯嘉大山まるかおおやま YOSHI 高濃度8.8水仕込み 新・生酒】

濃厚な 甘旨ぶわん キレするり

◯嘉大山

◯嘉大山

はじめましてのお酒、山形県鶴岡市加藤嘉八郎酒造の○嘉大山さんです。加藤嘉八郎酒造さん、創業は1872年・明治5年。でも加藤家の歴史はもっと古く、戦国時代の猛将・加藤清正公に連なる家系なんだとか。加藤清正公と言えば、賤ヶ岳の七本槍の一人。虎を退治したとか、熊本城を築城したとか、拳を口に入れることができたとか、逸話には事欠かない人気武将です。でも、清正公の息子の代に、江戸幕府によって改易されてしまいます。そして、一族が現在の鶴岡市である出羽庄内藩に預けられたことから、この地に落ち着いたのだそう。

ちなみに、こないだ飲んだ栄光冨士の冨士酒造さんも同じ鶴岡市で、やっぱり清正公にゆかりがあるんだそう。くまさんが清正公のコスプレまでしてましたね。(「無窮」の新潟・加藤酒造さんにも「清正」というお酒がありまが、お蔵さんに問い合わせたところ、こちらはゆかりがあるわけではないそうです)

話しは戻って加藤嘉八郎酒造さん、メインブランドは「大山」や「十水」(とみず)というお酒です。そして今回発売する新ブランドが、この「◯嘉大山」なんだとか。5回の試験醸造を経て誕生したんだそうです。
・・・○嘉って書かれると、伏せ字だと思っちゃうのは、僕の心が汚れてるからでしょうか?

8.8水仕込みというのも面白いですね。通常の日本酒は、お米10に対して水を12の割合で加えるんだそうです。それを、お米10に対して水10にしたのが、「十水」というお酒。今回はさらに水が少なくなって、お米10に対して水を8.8しか加えてません。水が少なくなることで、より濃厚なお酒に仕上がるんだそうです。

さらに面白いのは、この◯嘉大山には2種類あります。違いは搾りのタイミングだけ。仕込みからもろみができるまでは同じタンクで造られます。そして2月に先に搾られたのが今回の「YOSHI」で、アルコールは普通の15度。そして4月に発売する分が、さらに発酵が進んで高アルコール18度になった「TAKA」なんだそうです。面白い!

語りたいことが多すぎる!
まあ「TAKA」が飲めるかどうかはわかりませんが、まずはこちらの「YOSHI」をいただいてみましょう。

香りは、ほのかに酸甘アルコール。
口に含むと、甘旨味が一気にぶわん! そして酸味じんわり。おおっ、これは濃い!

蜜の甘さと、よくわからないけどアミノ酸たっぷりっぽい旨味が、ふくよかに気持ちよく広がります。そして、こんなに濃いのに、最後は意外にするっと消えて後味はきれい。美味い!

美味しかったから、”一卵性双生酒”の「TAKA」の方も気になりますね。飲めたらいいなあ。
→後日追記:飲めました。



ちなみにこのお酒は、アテに頼んだ「春しらすと卵のアヒージョ」に合わせて選んでもらいました。マスターに選んでもらっただけあって、相性ばっちり。アヒージョの濃厚にお酒の別の濃厚が合わさって幸せです。

スペックは、
造り:純米 無濾過生原酒
原料米:はえぬき ・・・ 山形で開発された食用米です
精米歩合:60%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
酵母:YK0107酵母 ・・・ 山形の酵母清酒酵母とワイン用酵母を掛け合せた酵母だそうです

ジブリで例えると「魔女の宅急便」のおソノさん。ふくよかで大きな優しさに包まれます。そして後味は気持ち良くさっぱり。

満足度:★★★★

◯嘉大山

◯嘉大山

 

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