こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]奈良萬 > ムズ(風の谷のナウシカ)

奈良萬ならまん 純米大吟醸

濃厚どんっ! 5日経ったら 丸くなり

奈良萬

奈良萬

お久しぶりの奈良萬さん。4月に福島出張に行った際、帰りに福島空港で買ってきました。こんな名前だけど、福島会津喜多方の夢心酒造さんのお酒です。前に飲んだのは、だいぶ前なので、こちらへの投稿は初めてですね。同じお蔵さんの「夢心」は去年いただきましたが。

ちなみにこの「奈良萬」という銘柄、なんで福島のお酒なのに奈良なんだろうとずっと気になっていました。僕は奈良在住で、福島にも住んでたことがあるので余計ですね。

で、調べてみたところ、明治時代の創業当時の屋号が「奈良屋」だったんだそうです。そして創業者が東海林萬之助という方。屋号を付けて「奈良屋萬之助」。それを省略して「奈良萬」としたんですね。創業者の名前をブランドにするのは、新政の「佐藤卯兵衛」や白瀧酒造の「湊屋藤助」、大関の「大坂屋長兵衛」、宗玄山縣などたくさんあるけど、奈良萬までそうだったとは!

でも、なんで奈良屋だったのかはわからないそうです。1600年代に奈良から喜多方に移住してきた人がいたらしく、それが由来かもしれないとのこと。この情報は「日本の酒蔵めぐり」というブログを参考にさせていただきました。長い間更新はされていないようですが、助かりました。ありがとうございます。

いつものことながら前置きが長くなりましたが、飲んでいきましょう。
まずは常温でいただきます。

香りはお米の旨甘と苦アルがぼんっ。
口当たりはとろりで、酸旨甘がどんっ! そしてそれがさらに、どどんっ!と爆発します。苦味もしっかり。最後は旨味とアルコール感がダメ押ししてきます。濃い!

えぐ味もあって、正直ちょっとキツいです。温度によって変わるのを期待して、しっかり雪冷えにしてみます。
お、だいぶ大人しくなりました。でもまだちょっとキツいかな。ただ、これは時間が解決してくれそうな予感がします。ひとまずちょっと常温放置してみましょう。

で、開栓から5日目。常温で。
だいぶ優しく丸くなりました。酸味も旨味も苦味もアルコール感も柔らかくなってます。えぐ味も落ち着いて、美味しくなってます。

せっかくなので燗にもしてみました。
今日は横着して、マグカップに入れたお酒をそのまま湯煎します。温度計見ながら温度を上げていって、ぬる燗(40℃)、そして上燗(45℃)。最初のぬる燗ではちょっと物足りないですね。上燗になると、アルコール感が鼻につくものの、甘味がぽわんと気持ち良い。いちばん美味しかったのは、そこからさらに冷めた燗冷ましの人肌燗(35℃)でした。鼻につくアルコール感は飛んで、優しい旨甘。苦味はあるけど、良いアクセントになっています。おでんや焼き魚を中心に、和食全般に合いそうです。燗酒って奥が深いなあ。ほんとはもう一度加熱した熱燗(50℃)くらいを試してみたかったけど、ここで飲みきってしまいました。

福島らしいフルーティー純米大吟醸を予想してたら、意外としっかりクラシックなお酒でしたね。

スペックは、
造り:純米大吟醸 一回火入れ
原料米:会津産五百万石
精米歩合:48%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
日本酒度:+3 ・・・ ちょい辛
酸度:1.6 ・・・ 高め
アミノ酸度:1.5 ・・・ 純米大吟醸にしては高め
酵母:うつくしま夢酵母

ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」のムズ。城オジ5人衆のひとりで、難しい顔をしているからムズ。って、宮崎監督、名前テキトーすぎですよ! まあ、城オジ5人衆にはギックリさんもいるし、ラピュタのドーラの手下5人衆なんて、名前がカ・キ・ク・ケ・コなんで、それよりはマシかな。

満足度:★★★(1日目) → ★★★★(5日目)

奈良萬

奈良萬

 

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