【剣菱 】
濃厚な 穀物感が ズシンどわっ
お久しぶりの剣菱さん。前に飲んだのは黒松剣菱で、今回は普通の剣菱を見かけたので買ってきました。ついでに飲み比べもしたいから黒松剣菱も再度購入。
呼び方がややこしいですね。この記事では、普通の剣菱は無印剣菱と呼びます。
ランクとしては、黒松剣菱の方が上です。値段も、同じ900ml瓶で公式サイトで比べてみると、無印剣菱の税込1125円に対して、黒松剣菱が税込1310円。
実は剣菱さんのお酒は、基本的に熟成&ブレンド。無印剣菱は1~4年熟成原酒のブレンドで、黒松剣菱は1~5年熟成原酒のブレンドです。お米の出来や、そのお米から造られるお酒の出来は、毎年違います。でも、ブレンドすることで、味のバラつきを押さえているんだそう。変わらないことがこだわり!
変わらないと言えば、この剣菱さんのロゴマーク。なんと500年以上前から使われています。創業は1505年ですからね。歴史の長いお蔵さんが多い日本酒業界の中でも屈指の老舗。昔から人気で、江戸時代には剣菱を飲むことを「けんびる」って言ってたくらいです。きっと当時は「まったく最近の若いもんは言葉が乱れとる!」って言われてたんでしょう。
さて、味わいにはどんな違いがあるんでしょう? 飲んでいきましょう。
ここからは、無印剣菱のレビューになります。ぶっちゃけ黒松剣菱は前回と印象が変わりませんでした。さすがの安定感。
色は、期待通りのはっきり黄色。無印剣菱は茶色瓶だけど、グラスに注ぐと黒松剣菱と同じ感じの黄色です。
香りは、、、ああ! 香りからもう剣菱! 穀物系の旨酸甘が豊かにほわわ。無印と黒松で、香りに違いはそんなに感じません。
口に含むと、濃厚穀物甘旨酸ズシン! そこから甘旨がどわっと広がって、最後はさらに旨味がぐわん。後味もじわーん。
これこれ。やっぱり剣菱さんです。うんま!
無印剣菱と黒松剣菱の違いはそんなに大きくないですね。どっちもめっちゃ剣菱。
でも確かに違いはあって、
無印剣菱は濃厚穀物甘旨酸ズシン
黒松剣菱は濃厚穀物甘旨酸ガツン
無印剣菱の方がほんのちょっとだけ堂々としていて、
黒松剣菱の方はほんのちょっとだけ鮮やか。
どちらが美味しいかというと、どっちも美味しいおっさん酒です。ぶっちゃけ大差ない。今回は飲み比べたから違いがわかったけど、1本だけブラインドで飲んだら、どちらか当てられる気が全くしません。でも、飲んだのが剣菱だっていうのは一瞬でわかりそう。
やっぱり剣菱さんは、家に常備したいお酒ですね。面白いのが、こんなに濃いのに食事に合うんです。トップ写真に出したひら天はもちろん、塩サバだってハンバーグだってお味噌汁にだって、サラダにだって合いました。他のお酒とは合ったことのない、甘めのかぼちゃの煮付けにも合ったのはさすがに笑えた。
無印剣菱をジブリで例えると「天空の城ラピュタ」のシャルル。ドーラの長男の髭面マッチョです。ちなみに黒松剣菱は前に飲んだ時と同じ、親方。無印剣菱の方がちょっとだけおっとりしている感じ。で、この飲み比べはもはや殴り合いですね。シリアスなやつじゃなくて、どこかコミカル。めっちゃ楽しい!
満足度:★★★★
ラピュタの1番の名シーンは、シャルルと親方のちちくり合う場面だと思うの♪ pic.twitter.com/fEYCEqel7l
— SATO_Turpo (@SATO_Turbo) 2022年8月12日
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