【六代目百合 芋焼酎】
やさしくて 豊かな風味 深い愛
焼酎飲み比べ。八海山米焼酎に続いては、鹿児島県薩摩川内市・塩田酒造さんの六代目百合・芋焼酎です。この日のテーマは「米焼酎の深掘り」で、この後に六代目百合の米焼酎をいただく予定。だからその前に、塩田酒造さんの本命の芋焼酎をいただいて、その違いも楽しみます。
塩田酒造さん、造っている銘柄は六代目百合だけ。ひとつの銘柄にすべてを賭けてるんだそうです。製造も、無濾過・常圧蒸留にこだわった、硬派なお蔵さんという印象。
焼酎の無濾過は、日本酒とはちょっと意味合いも工程も違います。焼酎は製造過程で、フーゼル油という臭いのある油が生成されます。これを取り除くのが濾過工程。でも通常の濾過では、フーゼル油と一緒にコクや旨味も除去されてしまいます。ただ、無濾過の焼酎では、原酒を低温に置いて、タンク表面に分離してきた脂分を手作業ですくいとるという、手間のかかる作業が必要。でも手間をかけた分、豊かな風味がお酒に残るそうです。塩田酒造さんでは、その作業を出荷まで毎日行っているんだとか。
今回いただくのは新酒。と言っても、2021年の新酒なので1年ほどは経っています。実はこちらのお店には、六代目百合の芋焼酎だけで3種類置いてて、その中で「いちばん臭いのあるやつを」とリクエストして出てきたのがこちらです。楽しみ♪
その香りは、芋のフルーティーさがほわわーん。良いですねえ。芋焼酎はこうじゃなくっちゃ。製造から1年経ってるけどフレッシュさは残っています。
口に含むと、やさしい甘酸がぽわん。その直後から口の中いっぱいに芋フルーティーの含み香が広がり、不思議に旨味もほんのり。うんま!
とても豊かな味わいです。一般的にはこれをクセというのかもしれないけど、美味しいから全然クセがあるという感覚じゃありません。ただただ芳醇。後に残るほのかに甘い後味も素敵。アルコール感はあるけど、やわらかく包まれていて気持ち良いです。
スペックは、
蔵元:塩田酒造(鹿児島県薩摩川内市)
造り:芋焼酎 無濾過 常圧蒸留
アルコール度数:25% ・・・ 普通
製造年月:2021年10月
ジブリで例えると「もののけ姫」のモロ。ひとつまえの八海山のようにかわいげがある山犬じゃなくて、300年生きてる強さがあります。モロは一言ではまとめられない複雑なキャラクターなんですが、特にこのお酒の印象は、サンがモロと別れるシーンのモロの目ですね。愛情にあふれてて色っぽい、美しい瞳が印象的です。
満足度:★★★★☆
モロの目が好き#もののけ姫 #ジブリ pic.twitter.com/8MjTjW4VOd
— Megumi Yamashita (@yamameg89) 2019年6月1日
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