【東力士 純米 低アル特濃 ニゴリ】
どろどろで 意味のわからん 爽やかさ
はじめましてのお酒、栃木県那須烏山市・島崎酒造の東力士さんです。ここのお蔵さんが面白いのは、洞窟酒蔵というところ。と言っても、洞窟の中でお酒を造っているわけじゃなさそう。年間を通して温度変化が少ない環境を利用して、熟成をしてるみたいですね。こないだめちゃくちゃ美味しかった白馬錦の秋熟と同じ熟成方法です。
と言っても、島崎酒造さんの洞窟は規模が違います。第二次世界大戦末期に戦車を製造するために建造された地下工場跡を利用しているとのことで、総延長600m。横幅60m・奥行100mの広さに、碁盤の目状に通路が縦横に走っており、そこには現在10万本のお酒が眠ってるそうです。凄い!
でも、今回は熟成じゃありません。見るからに濃そうなにごり酒。ラベルにはゴリラが2頭🦍🦍。2ゴリ、、、ニゴリ、、、
気を取り直して飲んでいきましょう。
肩ラベルには「ふわふわトロトロ」って書いてるけど、これはどう見てもそんなレベルじゃないですね。濃厚ドロドロ真っ白です。
でも、香りはほとんどありません。こないだの二兎にごりみたいな乳酸バリバリかと思ったら、意外に大人しい。
口当たりはやっぱり、米粒感じる濃厚どろり。でも味わいは大人しいほの甘酸です。そこから甘酸ぽわっ、苦じわっ。うっまっっ!!!
日本酒度が-58なのに全然甘ったるくなくて、意味不明な爽やかさがあります。含み香は甘苦アルコールほわん。アルコール10%なのに、お酒感ほわわん。良いですねえ。
本日のデザート枠かと思ってたのに、謎の爽やか酒でした。めっちゃ美味しかった!
スペックは、
蔵元:島崎酒造(栃木県那須烏山市)
造り:純米 にごり酒
原料米:酒造用国産米
精米歩合:70%
アルコール度数:10% ・・・ 低い!
日本酒度:-58 ・・・ めっちゃ甘い、はず
酸度:1.0 ・・・ 低い!
酵母:AZ-5(自社酵母)
製造年月:2022年10月
日本酒度が-58で酸度が1.0!? 普通、日本酒度がこれだけマイナスだと、酸度を高くして味のバランスを取っているものが多いです。こんな数値はじめて。でも、酸味もけっこう感じるし、爽やかです。なんで!?
そして、YK3・雪男に続いてこれも精米歩合70%!! YK3は精米歩合90%みたいな70%、雪男は50%みたいな70%。同じ精米歩合70%なのに、YK3と雪男は180度違う感じです。でもニゴリさん、ここまで濃いにごりだと、もはや精米歩合は予測すら不可能。どちらの方向でもなく、突然Z軸方向に飛んでったみたい。面白っ!!
ジブリで例えると「猫の恩返し」の主題歌「風になる」めちゃくちゃ爽やかな名曲。この曲、ほんと大好きなんです。実は映画本編よりも好きかも。
満足度:★★★★☆
おっ!!! この歌、2年前にも彩來ちゃんで例えたんですが、その後で新しいMVが出てる!!!
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