【羽根屋 No.17】
フルーティー 酸味ふんわり 旨じわり



お久しぶりの羽根屋さん。2年ちょっとぶりですね。今回のNo.17というのは、酵母の番号。協会17号酵母です。珍しい。と言うかはじめて飲みます。正式には協会1701号っぽいですね。
ここからしばらくマニアックな話が続きます。興味ない方は読み飛ばしてください。
協会1701号酵母は、2001年デビュー。協会酵母の公式ページによると、特徴は、
1.酢酸イソアミル及び、カプロン酸エチル高生産性(7号の2~3倍)
2.発酵力が強い
3.酸度は7号並
だそうです。
日本醸造協会誌掲載の論文を見ると、17号は、1001号酵母を親株として変異させたんだそうです。どこかのお蔵さんから分離したんじゃないんですね。特許も取られていて(特許4900746)、月桂冠と日本醸造協会の共同出願になっています。
特許の中身を見ると「従来、酢酸イソアミル高生成酵母、カプロン酸エチル高生成酵母の育種は知られているが、両香気成分を同時に高生成する酵母の育種に成功した例は報告されていない」だそう。
ああ、あんまり使われていない理由が見えてきました。たぶんなんですが、18号酵母にお株を奪われちゃったんですね。酵母だけに。
ややこしい話しはこれくらいにして、飲んでいきましょう。
香りはかすかにメロン。カプロン酸エチル高生産性というほどは感じませんね。
口に含むと、柑橘フルーティーなおだやか酸甘。そこから酸味ふんわり、旨じわり。含み香は、酸と木質感があります。後味にほのかな渋味が少々。
美味しいですね。でもどのあたりが17号らしさなのかはよくわかりません。温度があがってきても味が崩れないのが良い感じ。
スペックは、
蔵元:富美菊(ふみぎく)酒造(富山県富山市)
造り:純米 生酒
原料米:五百万石
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
酵母:協会17号
製造年月:2022年10月
ジブリで例えると「となりのトトロ」の中トトロ。通称・青いヤツ。レアで、あんまり見かけません。かわいいけど、それだけじゃない自然の奥深さがあります。
満足度:★★★★
中トトロちゃんかわいすぎないか///// pic.twitter.com/cWgnLLwWIF
— ろき_GBL (@rok__rik) 2022年12月3日
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