【菊正宗 しぼりたて ギンリッチ】
吟醸香 甘アルくっきり ふくよかに
この日のネタ枠。
って、いや、ほんとに飲みたかったんですよこの菊正宗さんのパック酒。何度も飲んでるギンパックと同じシリーズですね。ギンパックは、パック酒なのに、そんじょそこらの純米大吟醸よりも香りが立つという驚異のお酒。美味しいです。その上位バージョンだからずっと飲みたかったんだけど、これ1800mlパックしかないんですよね。180mlのネオカップが出たらベストなんですが、せめて900mlパックなら買いやすいのに。お店で飲めるお酒じゃないしなあ、、、って思ってたらお店に入った!! まあ、マスターが飲んでみたかったから試しに入れてみたというだけですが。
パック酒をちゃんとしたお店で飲めるなんて、めったにない機会です。
さっそく飲んでいきましょう。
香りは、アル糖甘。フルーティー系ですが、ギンパックよりもちょっとふくよかな気がします。
口に含むと、くっきり甘味と、アル酸ぽわん。甘味はさらにふくらんで、その後ろには米旨もほわん。含み香はそれほど強くないけど、スイカの爽やかな甘さ。そして後味に、アルコール由来の苦ほの甘がじわん。
うっま!!
濃厚で美味しいです。ギンリッチ納得。ギンパックと同じシリーズ感あるけど、ギンパックよりも明らかに濃いですね。
マスターとも話したんですが、世の中の安いチェーン居酒屋の飲み放題日本酒、全部これになれば良いのに。飲みやすいし、アルコールが高くてすぐ酔っぱらうし、安いし、なにより美味しい。ぶっちゃけ、そこらのサワー系よりはずっと好きです。まあ、これでも高い方なんでしょうけどね。でも、ギンパックやギンリッチが日本酒との出会いなら、日本酒ファンの人口ももっと増えると思います。
アテは、イベリコ豚ソーセージ。旨味と脂塩味ガツンなパワフルソーセージです。美味しそうすぎて、写真撮る前にひと口かじっちゃった。このソーセージの強い味に、ギンリッチは全然負けてない。それどころか、めっちゃ合ってます。美味しかった~。
去年の新製品・セセシオンは、180mlのネオパックもあるんですよね。菊正宗さん、ギンリッチもネオパックと500mlと、できれば瓶も出しません? もっと売れて良いお酒だと思うんですよね。
ジブリで例えると「魔女の宅急便」のおソノさん。豪快な笑い方が魅力的な、肝っ玉の太い女性です。でもやさしくて、はじめて町に来た見ず知らずの女の子を気持ちよく受け入れてくれます。
好き度:★★★★
魔女の宅急便みてる🧹
— ばや@1y&2yのママプロカメラマン (@bayafilm_mm) 2020年3月27日
おソノさんの人柄素敵…🖤妊婦さんでパン屋さんやりつつ、まだ第一子産まれてないのにキキに対する母力もすげえ…
とか思ってたらなんと26歳
格好よすぎる pic.twitter.com/mRYdY8MyNX
【DATA】
蔵元:菊正宗酒造株式会社(兵庫県神戸市東灘区)
造り:普通酒 生貯蔵酒
アルコール度数:17~18% ・・・ 高い
日本酒度:+1.0
製造年月:2022年10月
お、裏面に酵母の特許番号が書いてありますね。特許第6119881号とのこと。これはやっぱり、特許情報プラットフォームで中身を見てみましょう。
【発明の名称】カプロン酸エチルの産生能が高い酵母、及び当該酵母を利用した発酵物の製造方法
【課題】本発明の目的は、低精米した原料米を使用してもカプロン酸エチルを高産生できる酵母を提供することである。
【解決手段】、酢酸イソアミルを高生産するサッカロマイセス・セレビシエに対して変異処理した後に、セルレニン耐性を示す株を選択することによって、精米歩合70%という低精米した原料米を使用しても、カプロン酸エチルを高産生できる株が得られる。
カプロン酸エチルというのが、このフルーティーな香りの正体です。よく青リンゴやメロンに例えられる、代表的な吟醸香を発する物質ですね。
今回の酵母は、協会901号酵母を自然変異させたものを親株として、
→エチルメタンスルホン酸を用いた化学処理で突然変異
→セルレニンを含有する培地で培養し、生育した株を単離
→セルレニン耐性株の中から、カプロン酸エチルの産生能が高い株を選定
という手順で得られたようです。
と書くだけでも難しそうですが、おそらく目的の酵母が得られるまでには膨大な数の試行錯誤を繰り返したと思うんです。こういうことができるのが、さすが大手メーカーさんですよね。
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