【菊正宗 セセシオン スパークリング】
ジューシーな フルーツ甘味が しゅわしゅわん


菊正宗さんが今年3月に新発売した、セセシオンスパークリングです。去年9月に発売したセセシオンのスパークリングバージョンですね。
ちなみにセセシオンというのは、19世紀末、クリムトを中心として結成された芸術家グループ・ウィーン分離派のことです。それまでの伝統的で保守的な芸術界から脱して、自由で革新的な表現を目指したグループ。確かにセセシオンは、伝統的な日本酒とは全然違う、低アルなのに豊潤ジューシーフルーティーなお酒でした。こちらはどうかな? さっそく飲んでいきましょう。
香りは、赤ブドウのフルーティーとフローラルとふんわりマシュマロ。あたりまえですが、セセシオンの面影が強いですね。
口当たりは、しっかり炭酸しゅわしゅわん。夏ミカンの甘酸っぱさとブドウシロップがぽわっとジューシーにふくらみ、糖の甘さがさらに出てきます。後味にも糖分が残りますね。アルコールは6%だけど、気持ち良くほんわり。
美味しいです。
セセシオンの感じが上手く出ていますね。いやむしろ、こちらの方がバランスが良くなっているまであります。セセシオンは正直、僕の好みよりも豊潤すぎたんですよね。まあ、ここらへんは好みの問題です。
この子、実は清酒じゃなくて、糖類・酸味料を加えたリキュールです。
ん?
酒税法の定義では、糖類・酸味料を使っていても清酒を名乗れるはずです。実際、糖類・酸味料を使っている清酒も飲んだことありますしね。というわけで、酒税法の文面を見てみましょう。
酒税法第三条ロによると、清酒とは「米、水及び清酒かす、米こうじその他政令で定める物品を原料として発酵させて、こしたもの」となっています。政令(酒税法施行令)で、糖類・酸味料が定義されているわけですね。そこでこの子の原材料を見てみると、「日本酒、糖類/酸味料、炭酸ガス含有」となっています。なるほど、たぶん発酵後に糖類と酸味料を加えてるから、清酒じゃなくてリキュールになっているんですね。また、政令指定外の糖類・酸味料を使ってるのかもしれません。
糖類・酸味料を加えている理由は、味わいの調整でしょうね。おそらく、セセシオンに炭酸を加えただけだと、苦味が出たりとバランスが悪くなるんでしょう。また、アルコール度数もセセシオンの半分だから、そのままだとかなり薄味になりそうです。
ちなみに僕は、糖類・酸味料の添加には反対していません。添加せずに美味しくないお酒よりは添加して美味しくなった方がずっと良いです。美味しいんだったらOK。
ジブリで例えると「崖の上のポニョ」の宗介。5歳の保育園児です。周りにいるのは、ポニョ・リサ・グランマンマーレ・フジモトと濃いキャラばっかりですが、それを意外に上手に調整しています。
好き度:★★★☆
企画当初、宗介は5歳の時の宮崎吾朗さんをモデルにしていました。
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) 2022年5月6日
しかし、次第にモデルはスタッフの息子に変わり、美術監督の吉田昇さんになって、複数の人物が宗介に投影されました。#崖の上のポニョ #ポニョ pic.twitter.com/264JAGrhcK
【DATA】
蔵元:菊正宗酒造株式会社(兵庫県神戸市東灘区)
造り:リキュール(発泡性)
アルコール度数:6% ・・・ めっちゃ低い
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