【嘉美心 バタフライ】
ぽわ甘で 色変たのしい 青い酒




今日は、日本酒じゃなくてリキュールです。とは言え、造っているのは岡山の日本酒蔵・嘉美心酒造さん。「米旨口」をコンセプトに、ポピュラーな純米酒でも精米歩合58%、粕歩合40%前後を基本にしてるお蔵さんです。
今回のお酒は、バタフライピーのお酒。
(写真はphotoACからお借りしました)
バタフライピーというのは、日本語では蝶豆。バタフライ=蝶、ピー(pea)=エンドウ豆だから直訳ですね。青いきれいな花を咲かせる、東南アジア原産のマメ科の植物です。そして、その花の搾り汁もきれいな青色。バタフライピーの青いハーブティーが有名ですね。
面白いのが、このバタフライピーの抽出液、レモンを入れると色が変わるんです。バタフライピーに含まれるアントシアニンというアルカリ性の物質が、レモンの酸と反応するからだとか。リトマス試験紙と同じ理屈ですね。というわけで、レモン汁も用意しました。
が、まずはそのまま飲んでいきましょう。
色は、めっちゃきれいな青。普段はインスタ映えと無縁な僕ですが、これはちょっとアガります。
香りは、ほんのり糖甘と、土っぽい旨苦と、レモン感。まだレモン入れてないんですけどね。
口当たりは、思ったより密度のある、とろりん甘味とほの苦味。シロップの甘味と、独特な薬草っぽい苦味がじわんと広がります。どこか自然を感じる苦味が特徴的ですね。酸味は気配だけで、ほぼありません。
うん。美味しい。ただ、僕はけっこう好きなんですが、この薬っぽさが苦手と言う人はいるかもしれません。ドクターペッパーとかガラナとかに通じる薬草っぽさがあります。ちなみに僕はドクペ大好き。
そのままでも美味しいんだけど、ここはやっぱりレモンを入れなきゃですね。
レモン汁を2,3滴落としてみてもあんまり色は変わりません。ぴゅーっと入れると、じんわり紫になってきた! これは楽しい! 味も、適度な酸味が加わってバランスが良くなります。アルコールも9%しかないので、すいすい飲める。
面白かった~。
最初はイロモノ枠で期待してなかったんですが、飲んでみたら美味しい。実は飲んだ直後は「まあ美味しいかな」くらいだったんですが、このレビューを書きながら味を思い出してたら、じわじわともう一度飲みたくなってきました。
ジブリで例えると「魔女の宅急便」の主人公・キキ。パン屋で退屈そうに店番してるキキです。ほんのり苦味もあるけどかわいい。その苦みもたいした苦味じゃないです。
ジブリで青というと「そのもの青き衣をまといて」なんですが、まあナウシカじゃないですね。
好き度:★★★★
【アニメてにをは!魔女の宅急便~その8】
— アニメてにをは@石曽根正勝 (@animeteniwoha) 2022年5月31日
【168】店番で退屈しているキキの表情。二、三秒の間に、こんな微細なニュアンスの変化が描かれて。
これは担当アニメーターの力か作画監督の力量か、気になります。#金曜ロードショー #魔女の宅急便 #アニメてにをは pic.twitter.com/XJi7IlUnpx
【DATA】
蔵元:嘉美心酒造株式会社(岡山県浅口市)
造り:リキュール
アルコール度数:9% ・・・ 低い
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