こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

御代菊 > お絹さんをおんぶする男の人(風立ちぬ)[ジブリ酒]

御代菊(みよきく) (やまと) 純米】

クラシック 旨酸ほの蜜 ずずずずん

御代菊

御代菊
御代菊
御代菊
御代菊
御代菊

はじめましてのお酒、奈良県橿原市・喜多酒造の御代菊さんです。菊御代だったらこないだ飲んだんですけどね。ややこしい。

橿原市は、奈良市から南にまっすぐ20kmほど行ったところにある街。全国的には奈良市の方が有名だけど、実は橿原市奈良市よりもずっと歴史のある街です。なんせ、初代天皇神武天皇が辛酉年1月1日に即位したのが、この橿原の地。ちなみに辛酉年1月1日は西暦で言うと紀元前660年2月11日。これが建国記念の日の起源ですね。辛酉は元号ではなく、十干十二支の「かのととり」。だって、最初の元号・大化の元年が645年だから、その1200年も前ですもんね。昔、何も知らない頃に橿原市を車で走ってたら、道端に神武天皇陵があってめちゃくちゃビビりました。

そんな地にある喜多酒造さんも、そこまでの歴史はないものの、享保三年(1718年)創業、300年以上の歴史を持つ老舗です。奈良の老舗だけあって、室町時代に行われていた酒造りの方法・水酛(菩提酛)にも取り組まれています。

さて、この子はどんなお酒かな? それでは、飲んでいきましょう。
まずは雪冷え(5℃)から。

香りは、蜜甘米旨しっかりクラシック。

口に含むと、甘酸ぽん。蜜の甘味と柑橘酸。その次に、旨味と酸味がぐぐぐぐん。おお、美味しい! 味わいも、やっぱりしっかりクラシックです。これは常温でも美味しそう! 待ちきれないから、グラスを手で包んで温めます。

常温になったら、味わいがよりくっきり。最初から甘酸ぼんっ。しっかり旨味もずずずずん。かなりしっかりしたクラシック。力強いです。なのに雑味はなくて美味しい! 蜜旨含み香も気持ち良いですね。

温度帯は、雪冷えから常温まで、それぞれの美味しさがあるから、いろいろやってみるのがおすすめです。今回はやってないけど、ぬる燗でも良さそう。熱燗はどうかわからないけど、次回はやってみたいですね。

ガリバタ醤油のしらたき和風パスタ
アテはやっぱり濃いのがおすすめ。脂の乗った濃い味付けの鰈の煮付けとか、回鍋肉とか。豚キムチにも合ってました。いちばん合ったのは、お昼ごはんに作った「ガリバタ醤油のしらたき和風パスタ」。これ、低糖質なのにめっちゃ満足度が高いんです。

ジブリで例えると「風立ちぬ」の序盤に1シーンだけ登場する、お絹さんをおんぶする「いい男じゃねえか。なあ、お絹坊」の男の人。芯がしっかりしてて、男らしい色気があります。お前がいい男だよ。ウホッ。

好き度:★★★★

御代菊

御代菊

【DATA】
蔵元:喜多酒造株式会社(奈良県橿原市)
造り:純米
原料米:福井県イクヒカリ
精米歩合:麹米65%、掛米70%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:+1 ・・・ 普通
酸度:1.4 ・・・ 普通
製造年月:2023年3月

イクヒカリって、初めて聞きました。調べてみたら、福井県農業試験場で2004年に開発された食用米で、コシヒカリのひ孫にあたるそうです。コシヒカリを開発したのも福井県農業試験場なんだとか。

 

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