【西の関 手造り純米酒】
乳酸と 蜜甘じわ旨 クラシック
はじめましてのお酒、大分県国東市・萱島酒造さんの「西の関」です。
大分のお酒って久しぶりですね。前回は2021年の年末に飲んだ八鹿さんなので、去年はまる1年飲んでなかったことになります。
萱島酒造さんは明治6年(1873年)創業。「西日本の横綱」が命名の由来だそうです。なんで横綱なのに「関」かというと、当時の番付では大関が最高位だったから。それまでも横綱という位はあったんですが、番付の制度上にはなかったんですね。ほとんどの横綱は大関だったんですが、中には関脇なのに横綱だった力士もいたみたい。ちなみに、Wikipediaの横綱の項は、歴史や在位記録みたいな一般的なことだけでなく、優勝回数記録・同時最多在籍横綱・連続休場記録・出身地別横綱数までいろいろ載っててめちゃくちゃ読み応えがあります。
さて今回のお酒は、手造り純米酒。いかにもスタンダードな、地元に愛されるお酒という感じが良いですねえ。
と思って調べてみたら、なんとこのお酒、日本名門酒会が毎年開催している「プロが選んだ鰻に合う日本酒」で、第1回の2006年から2017年まで12年連続ナンバーワンを受賞! 殿堂入りまでしていました。マジか!!! 12年ってめちゃくちゃ凄い!! ちなみに去年の大会では、こないだ飲んだ浦霞さんのNo.12が2位に入っていました。
ここは鰻と合わせたかったところ。でも、そもそもこの記録を知ったのが、飲んだ時じゃなくてついさっき。今度飲むときにはぜひ合わせてみたいですね。
それでは、気を取り直して飲んでいきましょう。
常温が似合いそうな佇まいですが、まずは雪冷え(5℃)くらいからいただきます。
香りは、ほぼありません。
口に含むと、すっきりするり。からの、ふんわり蜜旨。おっ!美味しい!
でもこの感じはやっぱり温度を上げた方が美味しそうです。酒器を手で包んで、常温まで温めてみましょう。
香り、最初はほぼ無かったのに、温めると、ぽわわん蜜甘 ふわアルコール。うん、これこれ。良いクラシック。
口に含むと、するとろ酸甘ぽん。フルーティーさなんて全くない昔ながらの乳酸の酸味と、蜜の甘味。ちょっとだけ良い感じの熟成感もありますね。苦味はそんなにないけど、気持ち良い渋味がじわり。もちろん旨味も出てきます。
個々の味はそんなに強いわけじゃないけど、全体としてはかなりしっかり。なのに後味きれいな甘味がふわり。良いですねえ。このしっかりさは、確かに鰻に合わせたいです。
ジブリで例えると「コクリコ坂から」の徳丸理事長。主人公たちが通う港南学園の理事長で、東京に本社がある徳丸書店の社長です。話の分かる、懐の深いおっさん。豪快な笑い方が気持ち良いです。
徳丸理事長のモデルは、角川書店初代社長で、徳間書店も創設した徳間康快氏。この方、実際に逗子開成学園の理事長もされていますね。なにより、当時は一般には無名だった宮崎駿監督を見出してスタジオジブリを設立し、初代社長を務めた方なんです。モデルも凄い人やった!!
好き度:★★★★
コクリコ坂からに登場する徳丸理事長のモデルは、徳間書店元社長、スタジオジブリ元社長の徳間康快氏です。この人がいなかったら宮崎駿は今の様な名声を得ていなかったでしょうね。 pic.twitter.com/d5e0PNeBtq
— いそろく (@isoroku0710) 2020年8月21日
【DATA】
蔵元:萱島酒造有限会社(大分県国東市)
造り:純米酒
精米歩合:63%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:-1.5 ・・・ ちょい甘
酸度:1.4 ・・・ 普通
アミノ酸度:1.6 ・・・ 高め
製造年月:2023年4月
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