【CHIMERA 特別純米酒 無濾過生原酒】
酸中心 奥から不思議な 苦じわり
こないだSHARI DIAMONDを飲んだ白木久さん。京都府京丹後市・白杉酒造さんのお酒です。まあ例によってどこにも白木久とは書いてないんですけどね。でもネット上では白木久の名前が付いてるから、今回も白木久にしておきます。
白杉酒造さんは酒造好適米を使わず、食用の飯米で作るという謎のこだわりを持ったお蔵さん。でも今回のお酒はそれだけじゃありません。
キメラのテーマは「酸」と「ブレンド」。麹を3種、酵母を3種使ったというお酒。だからキメラなんですね。
麹は、日本酒用の一般的な黄麹に加えて、焼酎用の白麹と黒麹。白麹と黒麹は酸味、特にクエン酸が出やすいですね。
酵母は、協会77号・6号・10号酵母のブレンド。77号が特に酸担当かな。リンゴ酸ドバドバ酵母です。
このブレンドにはどんな意味があるんでしょう?
なんて言うと「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」って言われそうだから黙っておきましょう。キメラだけに。
このお酒のことは、今回調べる前から知ってはいたんです。でも僕は酸味がそれほど得意じゃないので、なかなか手が出ませんでした。だからこそ外飲みで見つけたら飲みたかったんですよね。
それでは、いただきます。
香りはナッツと青バナナ。ナッツのコクと、青バナナの爽やかフルーティーがほわんと立っています。
口当たり、ほのピリ炭酸、酸甘味。やっぱり酸が中心で、奥から不思議な苦コクじわり。この酸、良いですね。お酒が意外にやわらかいのと、複雑なのもあって、嫌な刺激がありません。そして後半から後味にかけての苦味が気持ち良いです。
美味しかった!
ジブリで例えると「千と千尋の神隠し」のリン。油屋で千尋の世話をしてくれる姉御です。顔立ちくっきりで性格もくっきりカッコいい先輩。最初は酸味が立ってるようにも見えたけど、良いお姉さんです。
ちなみにリンの正体は、ラフ画では白狐、映画のパンフレットには人間って書いてあるります。ややこしいですね。
でも僕は白狐説を採ります。理由は、
①油屋に千尋以外の人間がいるのは不自然
②パンフレットの文章は宮崎監督以外の人が書いた可能性が高い。一方、ラフ画を描いたのはおそらく宮崎監督自身。
の2点です。
好き度:★★★★
リンさんと働きたい
— めりはり (@me_ri_ha_ri0) 2024年1月5日
千と千尋で一番好きかもしれん pic.twitter.com/Vekn69uLVw
【DATA】
蔵元:白杉酒造株式会社(京都府京丹後市)
造り:当別純米 無濾過生原酒
原料米:丹後産コシヒカリ
精米歩合:60%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:-5 ・・・ 甘口
酸度:3.0 ・・・ 高い!
麹:黄麹&白麹&黒麹
酵母:協会77号酵母&協会6号酵母&協会10号酵母
製造年月:2024年2月
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