【ひげん 純米 Asama Vind】
ちょい辛な 旨苦ぐぐぐ クラシック
はじめましてのお酒、ひげんさん。群馬県吾妻郡・浅間酒造さんのお酒です。去年飲んだ「浅間山」のお蔵さんですね。こないだ飲んだ長野の浅間嶽さんは、浅間山をはさんでちょうど反対側になります。
ひげんって何かと思ったら、浅間酒造さんのメイン銘柄が漢字表記の「秘幻」なんですね。銘柄名には、「お客様がもう一度味わいたいと、夢に見るような酒をつくりたい」という思いが込められているんだそうです。そして、「日本一野菜に合う酒造り」を標榜しているんだとか。
今回のひらがな「ひげん」は、やさしさと、さらりとした酒質を表現。日本の普段の食事とのマッチングをコンセプトにしています。「ひげん」の文字の左には、よく見たらエンボス加工で「Asama Vind」と書かれていますが、これは北欧の言葉で「浅間の風」を意味するそう。
ちなみに北欧ってどこのことだろと思って調べてみたら、ノルウェー語・スウェーデン語・デンマーク語で風=vindでした。同じ北欧でもフィンランド語だけは風=tuuliと全然別の言葉。ノルウェー語・スウェーデン語・デンマーク語は3つともインドヨーロッパ語族・ゲルマン語派・ノルド諸語(北ゲルマン語群)に属しますが、フィンランド語はウラル語族・フィン・ウゴル語派だから系統が違うんですね。ゲルマン語派ってことは英語と同じグループだから、vind=windでしょう。
さて、脱線はこれくらいにして、飲んでいきましょう。
香りほんのりアル米旨。クラシックですね。
口当たり、やさしい甘旨ほわんと入り、旨苦ぐぐっと広がります。含み香ほんのりアルコール。後味、苦渋旨じわん。やっぱりちょい辛なクラシックタイプです。甘味も酸味も控えめですね。
でも、少し温度が上がって涼冷え(15℃)くらいになったら、一気に酸味が出てきました。雪冷え(5℃)と全然違う!! 僕は酸味が得意じゃないから雪冷えの方が好きですが、濃醇なお酒が好きな方は常温くらいでも良さそうです。
アテは、鮭のハラス焼き。めっちゃ脂が乗ってて、適度に強い塩味がめちゃくちゃ美味しい。クラシックなお酒にもばっちり合います。でもやっぱりもっと合ったのは、付け合わせのレモン。レモンをかじってからお酒を流し込むと、レモンでお酒の酸が消えて、旨味が引き立ちます。
ジブリで例えると「コクリコ坂から」の哲学研部長。若さはあるんだけど、フレッシュというよりはクラシック。バンカラで硬派で男くさいけど、じわじわ味わい深いです。そして、顔を赤くして照れるのがかわいい。
好き度:★★★☆
◎本日、11月17日は「#世界哲学の日」です。
— ジブリのせかい【非公式ファンサイト】 (@ghibli_world) 2022年11月16日
『コクリコ坂から』には、哲学研究会が登場します。部長は伊藤くん。部員は彼ひとりです。
このキャラクターは、何かと哲学的なことを言う、高畑勲監督をモデルにしていると思われます。 pic.twitter.com/0Gmgw423FP
【DATA】
蔵元:浅間酒造株式会社(群馬県吾妻郡)
造り:純米酒
精米歩合:65%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
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