【司牡丹 純米酒 二割の麹が八割の味を決める】
力強い 中に甘さと 爽やかさ
司牡丹さんの飲み比べの2本目。こりゃまた主張が強いラベルですね。これは杜氏・浅野徹さんの「米麹は原料米全体の約2割しか占めないが、酒質の8割を決める」という考え方に基づいているんだそう。
その考え方を反映して、麹米には精米歩合55%の山田錦を、掛米には精米歩合70%のアケボノを使っています。麹米だけに山田錦を使ったり、麹米を高精白にするというのはよく見ますが、55%対70%という比率はちょっと珍しいですね。また、アケボノというのは普通の食用米なので、やっぱりかなり麹の方にこだわった設計になっています。
実際どうなのか、飲んでいきましょう。
上立ち香、野太い穀物旨苦ふわり。これは力強いクラシック純米酒の予感。
口に含むと旨甘酸。お?予想よりおとなしい? と思った瞬間、旨苦ぼわっと爆発します。甘味も負けずに主張して、後味じんわり旨苦味。
濃い!!ウマい!!
実は僕、濃いお酒ってそんなに得意じゃないんです。でもこの子は、純米酒らしい力強さの中にどこか甘さと爽やかさがあって美味しいです。
アテは、豚とキノコのあっさりパスタ。普通のパスタを予想してたら、スープパスタでした。ラーメンみたいな見た目。これがまた激ウマ。あわよくば家で作るパスタの参考にしようと思ってたんですが、これは無理。鶏ガラスープのたっぷり旨味が、あっさりなのにすっごく深い。そしてこれに、旨味の強いお酒が負けずに主張。うっまあああ!
ジブリで例えると「天空の城ラピュタ」のアンリ。ドーラの三男です。基本的には海賊の力強さがあるんだけど、末っ子でちょっと甘えんぼっぽい感じで、どこか爽やかさもあります。意外にファンの人がいるんですよね。
好き度:★★★★
ラピュタの海賊一家の息子ではこの人がタイプです。
— いろいろしんどいちゃん@ならあや (@nanyaa0608) 2019年8月30日
アンリと言う名前だそうです。#ラピュタ pic.twitter.com/Ff95WEic6r
【DATA】
蔵元:司牡丹酒造株式会社(高知県高岡郡佐川町)
造り:純米酒
原料米:麹米/山田錦、掛米/アケボノ
精米歩合:酒母・麹米55%、掛米70%
アルコール度数:16~17% ・・・ 高め
日本酒度:+5前後 ・・・ 辛口
酸度:1.4前後 ・・・ 普通
酵母:高知酵母AA-41
製造年月:2024年5月
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