【十四代 中取り 超極 純米大吟醸】
上品で おだやかやわらか 美しく
赤鬼さんの5杯目は、またまた十四代。さっき、エクストラ白鶴錦とエクストラの飲み比べをしたばかりなのに、今日はかなり贅沢です。
でも、超極なんて居酒屋さんではほとんど見かけませんからね。飲んでおきたい!
と言いつつ、実は超極がどれくらい凄いお酒なのかは知りませんでした。十四代って公式ホームページも無いし、商品リストも有志の方が個人で作ったものくらいしか見たことありません。ただ、こちらのお店での値段を見ると、超極は、十四代播州山田錦上諸白のほぼ倍。エクストラの1.5倍です。ちなみに赤鬼さんは決して暴利なお店じゃありません。つまり、定価が高いってことですね。
そんなわけで、勇気を出して注文しました。
超極さん、裏ラベルによると「大吟醸仕込の中で特に醗酵が旺盛な醪を選抜・純米醸造し、独自の殺菌技術により貯蔵熟成させた逸品」とのことです。そして、その下の方を見ると、原料米は兵庫県特A地区産山田錦で、精米歩合35%!! うん、そりゃ高いわ。醪を選抜って、そもそもの原料からして最高級品じゃないですか。
さてそれでは、スペックにビビりつつ飲んでいきましょう。
香りはきれいな梨と、かすかに麹がほわわんと。おだやかだけど、とても心地良く美しい香りです。さっきのエクストラ白鶴錦のような派手さはないけど、とても上質。
口に含むとやわらかい、梨の酸からの梨桃甘味。お米の旨味も上品で、苦味もとにかく心地よい。はああああ、美味しい。
酸味も甘味もくっきりだけど、輪郭がやわらかくて、口当たりがなめらか。とても優しく入ってきて、口の中でふわあっと溶けていきます。相変わらずなめらかすぎて、喉を通る感覚がありません。凄い。
ジブリで例えると「風立ちぬ」の菜穂子さん。後半の新婚生活を送る菜穂子さんですね。苦しいはずだけど、それすらも美しくはかない。あっという間に消えてしまう、やさしい想い出です。
好き度:★★★★★
風立ちぬより菜穂子さん
— 获野 尋 (@ogino1000hiro) 2024年9月14日
三色だけで描きました🎨#水彩画 pic.twitter.com/50LzMiKeKL
【DATA】
蔵元:高木酒造株式会社(山形県村山市)
造り:純米大吟醸 中取り 生詰
原料米:兵庫県特A地区産 山田錦
精米歩合:35%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
製造年月:2024年5月
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