【宗味 山田錦磨き三十九】
くっきりと きれいな旨味が 力強く
はじめましてのお酒、宗味さん。島根県益田市・
右田本店さんは、1602年(慶長7年)創業。おおっ! 古いですね。島根県最古の日本酒蔵なんだそうです。日本酒の他、2023年からはウイスキーも造られていて、こちらは、島根県初のウイスキー蒸溜所なんだとか。
宗味とは、創業者・右田右京亮隆正さんの法号・恩誉宗味が由来。隆正さんは周防の豪族大内氏の末裔で、益田の振興のために近在から物資と顧客を集めて市を興しました。この市は庶民に愛され、宗味市と呼ばれて昭和初期まで続いたそう。地元に愛された名前なんですね。
今回のお酒は、そんな宗味さんの純米大吟醸。精米歩合39%というのは気合が入っていますね。しかも、フランスで行われる日本酒コンクールKura Master2024でプラチナ賞を受賞しています。凄い。
実はこちら、Xでのプレゼントキャンペーンで当選して、送っていただいたお酒。ありがとうございます。しっかり味わっていきましょう。
香り穀物、旨苦ほわん。お!? 山田錦39にしては、かなりしっかりしたクラシックタイプ。磨いてるのに旨味が豊潤そうです。
口に含むと甘旨酸。穀物甘旨、乳酸酸味。旨酸ぽわっとふくらんで、追ってしっかり苦アルじわん。
ほんのりリンゴの含み香ふわり。後味じわっと酸渋甘。
美味しい!
やっぱりくっきりクラシック。硬質な旨味を中心に、味わいが全体しっかりしています。14度にしてはアルコール感がくっきりしてて、体感では16度くらい。
そして、食事にも合う! 39%まで磨いているだけあって、変なクセはありません。基本は和食だけど洋食にもいけます。
和食では、少し甘めの煮物やさつま揚げとの相性が素晴らしい。洋食では、今回作った「冷凍水餃子で超簡単なんちゃってラザニア」にめっちゃ合う! トマトって実は旨味成分のグルタミン酸とグアニル酸をたっぷり含んでるんですが、それがお酒の旨味とばっちりでした。
お酒の味がしっかりしてるから、アテもある程度ちゃんと味があった方が合いますね。
2日目以降は、穀物の旨渋味がおだやかになって、ほの熟な蜜の甘味が開いてきました。飲みやすく美味しくなってる! そして、1週間ほど置いたら、その蜜甘味がさらにくっきり。僕は開栓後時間が経った方が好みでした。
温度は、雪冷え(5℃)~常温(20度)のどこでもOK。すっきり飲みたい方は冷酒を、旨味を楽しみたい方は常温でどうぞ。
精米歩合45%から予想していた方向性とは違い、旨味が豊かなお酒。美味しかったです。実は今回、小瓶の普通酒もいただいているので、そちらも飲むのが楽しみです。
ジブリで例えると「もののけ姫」の、タタラ場の女衆。きれいで力強い! 強さの中に垣間見える甘さもかわいいです。
好き度:★★★★
ダイソーで見つけたリボンのヘアバンド、かわい〜〜って思って買って装着したところ、完全にタタラ場の女になりました pic.twitter.com/tSLIkeyUi2
— 寺園七海 (@zonochacha) 2023年10月2日
【DATA】
蔵元:右田本店株式会社(島根県益田市)
造り:純米大吟醸
原料米:山田錦
精米歩合:39%
アルコール度数:14% ・・・ 低め
酵母:蔵付き酵母
製造年月:2024年10月
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