こるね酒

日本酒ブログ。原則毎日昼12時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

産土 > 眞人(君たちはどう生きるか)[ジブリ酒]

産土うぶすな 特別限定2023 香子かばしこ四農醸×山田錦三農醸】

シュワシュワで 土と穀物 旨ふおお

産土

産土
産土

お久しぶりの産土さん。熊本県玉名郡和水町・花の香酒造さんのお酒です。約2年ぶりですね。

花の香酒造さんは1902年(明治35年)に創業。中庭にある木々から梅の香りが蔵の中に漂ってきたことから「花の香」と名付けたんだそうです。以前は、銘柄名「花の香」で全国流通していたんですが、2021年末に体制を一新。全国に69店あった特約店組織を解散して、花の香ブランドは熊本県内限定流通に縮小します。その代わりとして生まれたのが、農業と自然へのこだわりを最前面に押し出した新ブランド・産土。そのデビューは衝撃的で、2022年上半期の僕の周りでは、いちばん話題になった銘柄がこの産土でした。

そのこだわりがとにかく凄い。最終目標は、地元菊池川流域の酒米のみを使用し、無農薬・無肥料・酵母無添加・生酛造り・木桶醸造・一本掌植・手刈り・はざ掛け・馬耕栽培・畑苗代・冬季湛水でお酒を造ること。現段階では、その中で実現したものをお酒の裏ラベルにマークとして表記し、n個実現できたら品名にn農醸と付けています。マークが増えるごとにどんどん手間が増えていく感じですね。全部揃うとこんな感じ。

産土 マーク 意味

ただ、今回の場合はちょっと特殊。こちらは、熊本市の酒販店・いのもと酒店さんの50周年記念特別限定酒で、酒米香子かばしこを使った四農醸と、山田錦を使った三農醸のアッサンブラージュです。裏ラベルを見ると、菊池川流域・無農薬・無肥料・酵母無添加・生酛造り・木桶醸造 の6つのマークが付いています。

香子というのは聞き慣れないお米ですね。正式には「肥後香子」。享保年間(1716~1736年)に九州一円に広がった古代米です。花の香酒造さんは、それを40粒の種籾から、3年の歳月をかけて復活させたんだとか。その名の通り、香りが高いお米で、蒸すと隣近所にまで高貴な香りが漂うんだそうです。なにそれ気になる!

そんな、なかなか手に入らない産土さんの中でもさらにレアなお酒。こちらは、ぽにてむ△さんが持ち込まれました。ありがとうございます。
それでは、いただきます。

香りはかすかに、土と穀物。お?甘くなさそうですね。

口に含むとシュワシュワで、ふわっと旨酸広がります。
お! ドライ!
甘味はほぼ感じません。旨味がふおおっと広がって、軽やかなのに芳醇!
穀物感がとても豊かです。でも明らかにクラシックではなくモダンなお酒。
凄い!面白い!美味しい!!

ジブリで例えると「君たちはどう生きるか」の主人公・眞人。若くてフレッシュさはあるんだけど、甘さは見せません。複雑な感情を抱えつつ、勇敢で行動力があります。

好き度:★★★★☆

産土

産土

【DATA】
蔵元:花の香酒造株式会社(熊本県玉名郡和水町)
造り:生酛 生酒
原料米:熊本県菊池川流域産 香子・山田錦
精米歩合:60%
アルコール度数:13% ・・・ 低い
製造年月:2024年6月

 

関連記事:

 

←投票リンク踏んでいただけると、とても嬉しいです。

ブログランキング・にほんブログ村へ