【松の司 産土 】
等外米 普通酒なのに 感動酒



はじめましてのお酒、松の司さん。滋賀県蒲生郡竜王町・松瀬酒造さんのお酒です。
竜王町ってカッコいいですね。竜王町は琵琶湖の東方、西側にある鏡山と東側の雪野山に挟まれた平地部にある町です。鏡山が西の竜王山、雪野山が東の竜王山と呼ばれていたことから、竜王町と名づけられたんだそう。
松瀬酒造さんは、万延元年(1860年)創業。幕末ですね。元号が万延に変わったのは4月8日ですが、その直前の3月24日には桜田門外の変が起きています。そして、万延元年と言えば、ノーベル文学賞作家・大江健三郎の代表作「万延元年のフットボール」も思い出されますね。読んでないけど。
松瀬酒造さんは原料米にとてもこだわりを持っていて、全量が竜王町または兵庫県東条特A地区の契約栽培米。その全ての農場で「環境こだわり農産物認証」を取得しているそうです。この認証は滋賀県独自の認証制度で、化学合成農薬および化学肥料の使用量を慣行の5割以下に削減するなどの基準をクリアしたものに与えられます。そしてそのお米は、全量自社精米。
実はこの日、松の司さんは2本あったんです。こちらを選んだのは、単に「はじめて産土を飲みました」ってネタ投稿をしたかったから。不純な動機ですいません。なお、
このお酒は、厳しい選別基準で除外された等外米を使った普通酒。松の司さんの中でいちばん安いラインっぽいですね。ただ、等外と言っても大きさが少し小さいだけで、品種も田んぼも合格したお米と同じ。それに、普通酒と言ってもアル添ではなく、造りは純米と同じです。精米歩合も65%だし、原料米の基準以外は純米酒と言っても良さそう。
どんなお酒でしょう? それでは、いただきます。
香りはほんのり熟成の、やわらかやさしい甘さがふわり。ん? 明らかに熟成していますね。でも、きれいで上品でやわらかい。
きれいな切子グラスでわかりにくかったけど、ノートに置いてみたら、色はほんのり薄山吹でした。

口当たり、なめらかほの甘とろりんと。上品でやさしいシロップのような甘味。ドライフルーツな感じもします。米旨とやさしい酸も出てくるけれど、それもとてもおだやか。後半は、甘アルふんわり広がって、カラメル苦味もおだやかに、やさしさでほわっと包んでくれます。
え、、、なにこれめちゃくちゃ美味しいやん!!
冷酒で既に凄かったんだけど、これは常温でもいけますね。なんなら燗にしても美味しそう。今回はひとまず、手でグラスを包んで常温まで温めます。
常温になると、アルコール感が少し出てきて、飲みごたえがあります。でも酒質はやわらかいまま。これもまた素晴らしい。すっきり飲みたい時は冷やして、ふくよかなのを飲みたいときは常温や燗にするのが良さげですね。
ふところが深くて、気を張らずだらだらとも飲めるし、しっかり味わっても本当に美味しい。素晴らしいお酒でした。

ひと口飲んで選んだアテは、ネギ味噌冷奴。あんまり強くないアテの方が合いそうと思って注文しました。これが、予想以上にネギたっぷり。みりんと砂糖がけっこう効いた味付けで、めちゃくちゃ美味しい。お酒を合わせると、ネギの甘味にお酒が勝手に合わせてくれます。美味しい!!
はあああ、うまああああ。
ネタ投稿のために注文したのに、予想外に美味しすぎて困惑しています。ひとつ前のみむろ杉さんに★5を付けたばかり。しかもこの子、普通酒なんですよ。でも、自分の気持ちに嘘は付けません。連発するのも気が引けたけど、これも★5。感動しました。家に常備したい。
ジブリで例えると「魔女の宅急便」の老婦人。ニシンのパイや、キキへのプレゼントのケーキを焼いてくれる人です。歳は取ってるけど、とてもきれいで上品。やわらかいやさしさで包んでくれます。
好き度:★★★★★
先週雨がひどくて今日に延期になった訪問先のおばあちゃん
— どんちゃん (@Dondonuriuri) 2024年9月2日
この間はお花をいけてお待ちしてたのよ残念だったわって言われて
なんか魔女の宅急便に出てくるニシンのパイのおばあちゃんみたいで
ちょっと感動した pic.twitter.com/pmmc0qbJuW


【DATA】
蔵元:松瀬酒造株式会社(滋賀県蒲生郡竜王町)
造り:普通酒
精米歩合:65%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:±0~+2 ・・・ 普通~ちょい辛
酸度:1.3~1.6 ・・・ 低め~普通
製造年月:2024年12月
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