こるね酒

日本酒ブログ。原則毎日昼12時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

蜻蛉 > サン(もののけ姫)[ジブリ酒]

【蜻蛉 特別純米酒

カッコいい 爽やか鮮やか 強い春

蜻蛉

蜻蛉
蜻蛉

はじめましてのお酒、蜻蛉さん。読めます? ただでさえ読みにくい色なのに、漢字も難しい。ちなみにお店のバイトのお姉さんは読めてませんでした。僕だって、そのまま読んだらたぶん間違います。蜻蛉は、蝙蝠(こうもり)でも蜥蜴(とかげ)でも蟷螂(かまきり)でも蜉蝣(かげろう)でも、なんなら蜻蛉(かげろう)でもなく、蜻蛉(とんぼ)。最後のふたつ、同じやん! 蜻蛉(かげろう)と蜻蛉(とんぼ)って漢字が一緒なんですよね。ややこしい。これは、元々、カゲロウもトンボも蜻蛉って書いていたのが原因です。つまり、昔の人はカゲロウとトンボを区別してなかったってことでしょうね。

こちらは、福岡県大川市・若波酒造さんのお酒。おっ! 若波さんやん!
実はこのお酒、危うくスルーするところでした。知らない銘柄だったし、黒地に黒文字のラベルは、カッコいいけど写真撮りにくそうだったし。でもよく見てみたら若波酒造さんだったから、迷わず注文しました。去年飲んだ若波さんの本醸造がめちゃくちゃ美味しかったんですよね。

若波酒造さんは、大正11年(1922年)創業。銘柄名は、蔵の傍を流れる筑後川のような「若い波を起こせ」という意味で、「味の押し波・余韻の引き波」をコンセプトに酒造りをされています。
波というと海の波を想像しますが、若波さんの波は川なんですね。ただ、川の波と言っても油断はできません。筑後川は、利根川吉野川とともに、日本三大暴れ川と呼ばれている川。室町時代には一夜川と呼ばれていて、その意味は「洪水によって一夜にして荒地になってしまう」からです。先人の治水の努力によって、近年はさすがにそこまでの災害はなくなっているようですが、1953年(昭和28年)の洪水では流出全半壊が12801戸と大きな被害を出しました。最近でも2020年に上中流部で氾濫が起きています。若波酒造さんはだいぶ河口に近いところにありますが、僕がイメージしている川の波よりもだいぶ荒々しいんでしょうね。

蜻蛉は、特別純米の四季のお酒シリーズ。薄茶色のラベルの普通の蜻蛉の他に、今回の春酒・黒とんぼ、うすにごり夏酒の青とんぼ、ひやおろしの秋酒・赤とんぼがあるようです。え?これ、春酒だったの!? 春酒で黒って珍しいですね。

写真もなんとか文字が読めるくらいに撮れたことですし、飲んでいきましょう。

上立ち香、ぽわんとハーブとアルコール。良い意味でアル添っぽい気持ち良いアルコール感と、爽やかなハーブ感が素晴らしいですね。奥にほんのりマスカットのフルーティーさもあります。

口当たり、華やか酸甘、ほのかにピリ炭酸。そこから甘味がぱあっと一気に開きます。うおっ!! うまっ!! 鮮やか!!
後半は、甘味が少しおさまって、ハーブ感のある気持ち良い苦味がじわり。含み香は、マスカットとアルコールが心地よく鼻から抜けて、酸ほの苦の後味が一瞬残り、すっときれいに消えていく。切れ味が良くて後味もわずかだけど、爽やかで華やかな風味が記憶に残っています。

凄い! めちゃくちゃ美味しい!!
確かに「味の押し波・余韻の引き波」です。甘味が一気に押し寄せて来たかと思ったら、すっと引いてきれいに切れます。
力強さのある爽やかさが、やさしい春じゃなくて、雪を押しのけて現れる植物の力強い春という感じ。そして、派手なんだけど最後がバランス良く締まるから、食事にも合いそうです。

福岡のお酒ですし、アテは少しだけ福岡っぽく「明太ポテトマカロニサラダ」。やさしい芋とマカロニの味わいをマヨネーズが一体にまとめてくれて、わずかにピリッと唐辛子のアクセントが全体を引き締めます。うまっ!! そして、これがお酒の甘味が引き立たせ、酸を包んでおだやかにしてくれます。うっまああああ!! これは最近でも屈指の大恋愛結婚(マリアージュ)。
お酒が素晴らしかったし、アテも素晴らしかったし、そのペアリングも素晴らしかった!!

ジブリで例えると「もののけ姫」のサン。ヒロインっぽくないカッコいいヒロイン。前半はかなりツン成分が強いから、ラストシーンのサンですね。ハーブのような野性味のある爽やかさと、カッコいい甘さがくっきりあります。ほんとは魔女の宅急便のトンボに例えたかったけど、この鮮やかな強さはムリでした。

好き度:★★★★★

顔の線が同じwwww

蜻蛉

蜻蛉

【DATA】
蔵元:若波酒造合名会社(福岡県大川市)
造り:特別純米
原料米:福岡県糸島産 夢一献
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
酵母:協会9号酵母
製造年月:2024年4月

 

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