【人気一 大吟醸】
くっきりと 米甘旨が 力強く



唎酒師が100本から選んでくれる日本酒テーマパーク・Yodobloom SAKE。この日の6杯目は、人気一さん。ひとつ前の奥の松さんと同じ、福島県二本松市の人気酒造さんのお酒です。瓶も、色は違うけど同じタイプですね。
Yodobloom SAKEについては、こないだ特集記事も書いたので、気になる方はそちらをご覧ください。
人気酒造さんは、けっこう新しい2007年の創業。この創業の経緯がめちゃくちゃ面白いんです。
人気酒造を創業したのは、
遊佐勇人さんは1965年、奥の松酒造さんの蔵元の子として生まれます。東海大学に進学し、卒業後は、美術スタッフとして東映東京撮影所に就職。東映では多数のCM・ドラマ・映画に参加されたそう。その後1990年に帰郷して奥の松酒造に入社。専務を経て第19代蔵元・社長にも就任し、売上を1.5倍に伸ばしました。社長!? しかもめっちゃ優秀やん!
それが2007年、社長の椅子を兄の丈治さんに引き渡して、人気酒造を立ち上げます。なんで???
ただ、勇人さんは、日本酒サブスクサービス・fukunomoさんのインタビューで『福島県には、長い伝統を持った酒蔵がたくさんあります。伝統的なお酒は私たちが造らなくてもいいでしょう。それならば、新しいもの、今までになかった酒だけを造ろうと決めました』と語られています。
大内達さんも、二本松市にかつてあった(有)大内酒造の代表で製造部長だった方。ただ、大内酒造さんは経営難だったんだそう。人気酒造は、大内酒造の酒造設備や技術を発展的に引き継いて設立され、3年後には大赤字だった会社を建て直し、黒字転換されました。凄い!
しかしここで、東日本大震災が蔵を襲い、酒蔵は倒壊してしまいます。しかも当時は放射能汚染の危険や風評被害もありました。しかし、遊佐勇人さんは諦めず、蔵を同じ二本松市内に移転し、再度酒造りに挑戦します。
ちなみに移転後の人気酒造さんは、奥の松酒造さんから直線距離では1.5kmしか離れていないご近所さんです。
そんな人気酒造さんは、
・吟醸だけしか造らない
・手造りだけでしか造らない
・伝統的な製法と道具にこだわり、すべて木製の大桶を使う
という強いこだわりを持っています。
一方で、『日本人の現代の食生活に合った新しい酒を中心に、カジュアル大吟醸、スパークリング日本酒、ワイングラスで飲む日本酒、に特化』という柔軟な姿勢で、ウルトラマンやゴジラのラベルのお酒なんかも造っています。面白い。
遊佐勇人さんのXアカウントには『クルマとバイク、特撮が好きな酒屋です』とあるので、ウルトラマンやゴジラというのは趣味っぽいですね。
銘柄名の「人気一」は、「人が気を込めて醸す」「一番を目指す」との思いが込められているんだそう。
今回のお酒は、ひとつ前の奥の松さんと同じで、山田錦を40%まで削った17度のアル添大吟醸。お値段も同じくらい。つまり、けっこうお高い高級酒です。
それでは、いただきます。
上立ち香、ぽわっとはっきり米旨甘。
口に含むとくっきりと、お米の甘味とほの旨味。その甘旨は、華やかなのにやわらかく。後半は、甘味はすっと消えつつ旨味がどどん。最後はアルコールと苦渋でずばっと切ります。
え?これ精米歩合40%? 米甘旨がしっかりくっきり主張します。甘いけど骨太で、めちゃくちゃ美味しい!!
ジブリで例えると「もののけ姫」のタタラ場の女衆。かわいいし色っぽいけど、芯がしっかりした強い女性達です。
好き度:★★★★☆
仲良い女はみんなタタラ場の女たちくらい気強い pic.twitter.com/Np4JEiEAFI
— かょじ (@puddin_0216) 2024年3月21日


【DATA】
製造者:人気酒造株式会社(福島県二本松市)
造り:大吟醸
原料米:山田錦
精米歩合:40%
アルコール度数:17% ・・・ 高い
日本酒度:+4 ・・・ ちょい辛
酸度:1.2 ・・・ 低め
製造年月:2025年4月
関連記事:
←投票リンク踏んでいただけると、とても嬉しいです。![人気一 大吟醸 [ 日本酒 福島県 720ml ] 人気一 大吟醸 [ 日本酒 福島県 720ml ]](https://m.media-amazon.com/images/I/5183x0EZUuL._SL500_.jpg)