【朝日榮 特別純米 生酒 おりがらみ】
コクたっぷり なのに不思議な やわらかさ




はじめましてのお酒、朝日榮さん。栃木県栃木市・相良酒造さんのお酒です。
相良酒造さんは天保2年(1831年)創業。なかなか大変な年ですね。
実はこの年、火山が大規模噴火して世界中に深刻な影響があったことがわかっています。この噴火は19世紀に発生したものの中で最大級。噴煙は成層圏に達し、ばら撒かれた硫酸エアロゾルが太陽光を反射。太陽の色が青色・紫色・緑色などに見えたという記録が残っています。そして北半球の年間平均気温は約1度低下して、世界的で農作物に被害をもたらします。
しかもその影響はこの年だけに留まりません。成層圏って大気循環がゆっくりで、一度巻き上げられた硫酸エアロゾルは何年も地上に降りてこないんです。不作はさらに続き、他の火山の噴火とも合わせて、日本では多くの餓死者を出した天保の大飢饉につながったと考えられています。
この火山噴火、地質測定や多くの記録から、1831年であることは以前からわかっていました。ただ、その場所がずっと謎だったんです。その謎が解けたのは、実はつい最近。スコットランドのセント・アンドリューズ大学の研究チームが苦労の末にようやく”真犯人”を特定し、2024年12月30日刊行の米国科学アカデミー紀要にて発表されました。ほとんど今年やん! ようやく突き止められたその火山の場所は、千島列島の新知島。近っ!! とは言え、北海道で最も近い知床岬から570kmほど離れてるんですけどね。新知島はロシアが実効支配しており、一方日本は新知島は帰属未定地であると主張しています。
っとまあ、お酒と全然関係ない話に脱線してしまいましたが、無理やり話しをお酒に戻しましょう。相良酒造さんは創業早々そんな時代を生き抜いてきたわけです。
相良酒造さんのメイン銘柄はこの朝日榮。朝もやの中を昇る清澄な朝日のように、喜びと繁栄を願って名付けられた銘柄名だそうです。
この、余白をたっぷり取ったラベルデザインも良いですね。銘柄の文字もカッコいい。素敵です。
それでは飲んでいきましょう。

色は少し黄色いうすにごり。独特の色ですね。お猪口の底の模様が見えないくらいのにごりです。
香りおだやかコク乳酸。やわらかいけど、ほんのり熟成に近い感覚もあります。
口当たり、とろんとお米と糖甘味。乳酸ぼわんと現れて、たっぷり酸苦旨で締め。
含み香乳酸アルコール。後味たっぷり酸苦渋。
味わいは酸苦を中心に大きいんだけど、尖ってはおらず、不思議なやわらかさがあります。コクもクセもあるけどトゲはない。
裏ラベルを見ると、これ、生酒なのに4ヶ月感寝かせてありますね。このカドの取れた感じはそれが原因か。そして、調べてみたら、相良酒造さんの仕込み水は硬度33mg/Lの超軟水。それもやわらかさにつながっているようです。
最初はしっかり冷えていて、味わいはおだやかだったんですが、少し温度が上がるとコクが開いてきますね。

ひと口目の印象から、アテには漬物の盛り合わせを選んだけど、コクが開いてくるとあんまり合いません。肉じゃがとかの和食煮物系と合わせたいですね。
ジブリで例えると「猫の恩返し」のナトル。主人公・ハルを猫の国に連れていくためにやってきた、猫王第二秘書の能天気ネコです。ウザかわいい。人の話を聞かずにいらん事ばかりします。でもかわいい。
好き度:★★★☆
テラさんの自我はよく、猫の恩返しのナトルに似てるねって言われます。 pic.twitter.com/RKOM9VCQSe
— TEᖇᗩ🫐-テラ-@馴れ馴れしい人 (@TERA_cos) 2024年4月24日


【DATA】
蔵元:株式会社 相良酒造(栃木県栃木市)
造り:純米吟醸
原料米:栃木県産 あさひの夢
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
酵母:栃木県酵母(T-ND)
製造年月:2024年12月
出荷年月:2025年4月
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