【菊勇 辛口純米酒】
穏やかで 後味酸旨 ほわあああ



はじめましてのお酒、
菊勇というと、山形県で三十六人衆を醸す
まあ、そんな暗い話しはこれくらいにして、明るい話題に変えましょう。
吉川醸造さんは、大正元年(1912年)創業。しかし近年は売上も低迷し、2020年春には酒造りを休止。その後、不動産やホテルなど幅広い事業を展開するシマダグループに売却されてしまいます。
全然明るくないって? 大丈夫、ここから明るくなります。
シマダグループから社長として吉川醸造に派遣された
水野杜氏は若くして杜氏に就任するほどの優秀な蔵人でした。しかし売却前の蔵元は毎年同じように酒を造るという方針で、設備投資にも消極的。思い通りの酒造りをすることはできませんでした。
でもその枷が外れた水野さんは奮起。酒造りを復活して2021年4月に発売されたお酒はすぐ完売します。その後の吉川醸造さんは、土田酒造さんに触発されて低精白をしてみたり、水酛に手を出してみたり、酵母無添加とか白麹・黒麹とか花酵母とか古代米とか、良い意味でやりたい放題。設備も更新され酒質も上がり、ファンもどんどん増えています。
今回の「菊勇」は、かつての吉川醸造で造っていた銘柄。一旦は終売になっていたようですが、復活させたんですね。どんなお酒が楽しみです。それでは、いただきます。

色はクリアな黄褐色。
上立ち香、透明感ある酸旨アル。おだやかだけど、爽やかです。
口当たり、するりなめらか水のよう。控えめな酸旨に続いて、ほのかな渋味も出てくるけれど、淡いまんまで流れていきます。
淡くておだやかで、主張はしないけど、薄くはない。含み香ほんのり乳酸アル。そして後味は、酸旨の風味が味わいよりも豊かにほわあああ。
温度が上がってくると、酸旨の飲み応えが少し出てきますね。冷酒よりも常温くらいの方が本領発揮っぽい。ただ、酸も強くなるので、個人的には雪冷え(5℃)の方が好き。
アテは、引き続き漬物盛り合わせ。ひとつ前の朝日榮さんにはあんまり合いませんでしたが、菊勇さんにはばっちり合います。特に、少し甘めのたくあんに合わせると、お酒の酸旨甘がふんわり立ってきます。
淡白な白身のお刺身にも良さそうですね。逆にあんまり濃いものだとお酒の良さが活きなそう。
ジブリで例えると「猫の恩返し」のナトリ。猫王の第一秘書です。有能な官僚タイプだけど、わがままな猫王に振り回されています。でも猫王を嫌っているわけではなくて、一緒に引退するくらいの忠臣。ナトリも意外に人気があるんですよね。
好き度:★★★☆
猫の恩返しはナトリ推し pic.twitter.com/2S8rAkXo1T
— 白木𖠚ᐝ⚯̫ (@shiragi_td) 2022年6月24日


【DATA】
蔵元:吉川醸造株式会社(神奈川県伊勢原市)
造り:純米
原料米:岡山県産 雄町
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
日本酒度:+4.5 ・・・ 辛口
酸度:1.6 ・・・ 高め
酵母:協会7号酵母
仕込み水:雨降山地下水(硬度150)
製造年月:2024年9月
※吉川醸造さんの事業譲渡に関しては、日本酒メディア・SAKE Streetさんの『事業譲渡が、杜氏の夢を実現。日本酒「雨降」は神奈川随一の個性を目指す - 神奈川県・吉川醸造』という記事を参考にさせていただきました。とても面白い記事。今回はだいぶ端折ったので、ぜひ元記事もご覧ください。
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