【出世男 特別純米酒 奈々露】
おとなしい 米旨きれいな クラシック




はじめましてのお酒、出世男さん。奈良県橿原市今井町・河合酒造さんのお酒です。
河合酒造さんは、明和9年(1772年)には既に酒造りをしていたと記録に残るお蔵さん。そして河合酒造さんがある橿原市今井町は、江戸の街並みが今も残っている地域です。平成5年に「重要伝統的建造物群保存地区」の選定されていて、この地区の全建物戸数約760戸のうち、約500件が伝統的建造物なんだとか。河合酒造さんも白塗りのいかにも蔵という美しい建物で、国の重要文化財に指定されています。凄い!!

こちらがphotoACからお借りした河合酒造さんの写真。
河合酒造の蔵元杜氏は、西川暁子さん。蔵元の長女として生まれ、いつかは家を継ぐだろうと思い、大学卒業後は帳簿や店番を手伝っていました。就職もしたことがない“お嬢さん”だったそう。しかし、26歳の時に、蔵を切り盛りしていた祖母が亡くなり、1ヶ月後にはお母さんまで亡くなってしまいます。お父さんは健在でしたが教師をしており、妹はまだ学生。暁子さんが蔵を継ぐしかありませんでした。よく聞く他業種就職→帰郷して蔵を継ぐというパターンとは違いますが、こちらも大変そう。
28歳の頃からは酒造りにも関わり、32歳の時に高齢だった杜氏が引退し、蔵元杜氏としての責任ものしかかります。そんな中、33歳で結婚、翌年出産。昼は保育所に子を預け、夜は子連れで蔵に泊まり込むという生活が始まります。凄すぎる!!
ちなみに河合酒造さんは公式サイトがなく、お蔵さんの情報もあんまりなかったんですが、奈良のタウン情報誌「ぱーぷる」に詳しい記事が載っていて参考にさせていただきました。めちゃくちゃ面白い記事なので、ぜひ読んでみてください。
さて、今回のお酒は、ひとつ前の風の森さんに続いて、奈良県が初めて開発して今年4月にデビューしたばかりの酒米・奈々露を使った特別純米。奈々露については、風の森さんのレビューでかなり詳しく解説したので、気になる方はご覧ください。
それでは飲んでいきましょう。
上立ち香、乳酸米旨きれいにふわり。
口当たり、とろんとやわらか水のよう。甘旨酸がやさしく出てきて、淡いまんまで旨じわり。
上立ち香、お米の旨さとアルコール。後味じんわり米旨味。
おとなしくてきれいなクラシックタイプですね。でも、温度が上がってくると味わいと飲み応えが出てきます。涼冷え(15度)~常温くらいが良い感じ。燗も良さそうですね。
ジブリで例えると「平成狸合戦ぽんぽこ」の小春。巫女装束がきれいなメス狸。日本三名狸のひとりに数えられる六代目金長の娘で、イケメン狸の玉三郎と結婚します。
好き度:★★★★



【DATA】
蔵元:河合酒造株式会社(奈良県橿原市)
造り:特別純米酒
原料米:奈良県産 奈々露
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
製造年月:2025年6月

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