こるね酒

日本酒ブログ。原則毎日昼12時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

天宮 > 風間明雄さん(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

天宮(てんみや) 純米吟醸 夢の香】

クラシック 甘旨まろやか アルずばん!

天宮

天宮
天宮

京都の名店・酒呑にし川さんのの飲み比べ、3杯目は、はじめましてのお酒・天宮さん。福島県会津若松市・花春酒造さんのお酒です。花春さんは知っていたけど、まだ飲めてないんですよね。

花春酒造さんは、享保3年(1718年)創業の老舗。戦国大名大内氏の血を引く宮森久右衛門さんが、会津鶴ヶ城外堀東門天寧寺口で創業されました。
天明8年(1788年)には、会津藩家老・田中玄宰公による藩政改革で殖産興業が奨励され、会津の酒造りはさらに発展することになります。おおっ! こないだ美味しかった玄宰さんの由来の人ですね。その後、戊辰戦争で焼失してしまいますが、すぐに再建して銘柄名「花春」が誕生。第2次世界大戦後の会社統廃合で花春酒造となり、創業の地は「花春町」という地名なります。凄いですね、豊田市トヨタ町みたい。ただその後2005年、花春酒造さんは現在の場所に移転されました。

しかし近年は、2011年の東日本大震災とその後の風評被害などの影響で経営状態は悪化。そこに手を差し伸べたのは、福島県郡山市でラーメン屋を営む新井田傳社長でした。2016年に個人で会社を設立して、その新会社に花春酒造さんの事業が譲渡されます。
ちなみにそのラーメン屋というのは、幸楽苑ホールディングス(当時の社名)。2025年9月3日時点で関東甲信越東北に358店舗を展開し、2025年3月期は売上高278億円を計上する超大手です。幸楽苑さんは会津発祥なんですね。
大手とは言え、当時の幸楽苑さんは業績不振による大量閉店のさなか。利益を見込んでの参入というよりは、事業譲渡時の新井田傳社長の記者会見の言葉通り「300年続く酒蔵を閉鎖するのはもったいない。会津への恩返し」ということなんでしょう。
現在、幸楽苑さんでは花春さんのお酒が飲めるようですね。飲んでみたいけど、幸楽苑さんは西日本から撤退されているので、近くにお店がない、、、


さて気を取り直して、今回の「天宮」は特約店限定酒。「てんきゅう」でも「あまみや」でもなく「てんみや」なんですね。こういう前が音読みで後ろが訓読みの変則的な読み方は「重箱(じゅうばこ)読み」と言います。逆に前が訓読みで後ろが音読みなら「湯桶(ゆとう)読み」。
なんでこんな変則的な読み方をしてるのかと思ったら、「天宮」は花春さんの昔からの愛称なんだそうです。寧寺町(てんねいじまち)森家だから「てんみや」。そういう名前を残しているあたり、新会社でも創業家へのリスペクトが感じられて好印象です。

それでは飲んでいきましょう。

香りひかえめ米旨ふわり。
口当たり、なめらかとろんと米シロップ、旨味もやさしくふくらんで、甘味まろやかクラシック。かと思ったら、最後にしっかりアルコールでずばんと切ってきます。
含み香ふわっとアル甘で、後味苦甘じんわりと。

アル感が強い甘旨クラシックですね。美味しい。

アテに合わせると、いぶりがっこクリームチーズでは、やさしい甘旨がほわっ。魚の竜田揚げでは、旨アルがズバッ! どっちも美味しいです。

ジブリで例えると「コクリコ坂から」の風間明雄さん。風間俊君の"父親"です。クラシックな昭和の父親っぽいけど、俊君にしっかり愛情を伝えているし。ラストシーンでは俊君にウインクしたりするお茶目さんです。

好き度:★★★★

天宮

天宮

【DATA】
蔵元:花春酒造株式会社(福島県会津若松市)
造り:純米吟醸
原料米:福島県会津産 夢の香
精米歩合:50%
アルコール度数:16% ・・・ 高め

ラベルがぼろぼろでいろいろ見えませんね。

 

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