こるね酒

日本酒ブログ。原則毎日昼12時更新+α。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

想天坊 > セルム(風の谷のナウシカ)[ジブリ酒]

想天坊(そうてんぼう) じゃんげ 純米 超辛口生詰原酒】

やさしくて きれいで澄んだ 超辛口

想天坊

想天坊
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想天坊

はじめましてのお酒、想天坊さん。新潟県長岡市・河忠酒造さんのお酒です。長岡市は、酒蔵数全国トップ・89の酒蔵がある新潟県の中でも、最も酒蔵が多い街。16蔵もの酒蔵があります。

「想天坊」の銘柄名は、地元の昔話に出てくる山の名前だそう。
「じゃんげ」は、漢字では「蛇が逃げる」と書いて、蛇逃(じゃんげ)。お蔵さんの裏山にある「蛇逃の滝」に由来するそうです。その滝があまりに水の勢いが激しくて蛇も寄り付かないからという説と、この滝の近くに住んでた大蛇が黒猫と争って負けて逃げ出したからという説があるんだとか。ネコ強い!

ちなみに一般的には、蛇の付く地名は、過去に頻繁に土砂災害が発生した地域を示すことが多いです。イメージが良くないから名前が変わってしまった土地も多いんですが、そうやって先人の警告が失われているんですね。あと、蛇の付く地名には難読地名も多いです。筆頭は奈良県御所市の蛇穴(さらぎ)ですが、蛇喰(じゃばみ)(富山県南砺市他)・大蛇町(おおじゃまち)(千葉県佐倉市)・蛇廻間(じゃばさま)(愛知県常滑市)なんかも知らなきゃ読めませんね。あと個人的に南蛇井(なんじゃい)(群馬県富岡市)が好きなんじゃい。

閑話休題
じゃんげは辛口のシリーズで、たくさんのお酒がありますが、今回のお酒は「超辛口純米生詰原酒」。

どんなお酒でしょうか? それでは飲んでいきましょう。

香りふんわり酸ほの旨。とてもきれいな乳酸と、やさしいお米の旨さがふわり。

口当たり、さらっとすっきり酸甘味。超辛口だけどほのかな甘味がやさしくて、雑味が全くありません。酸味→旨味→アルコールの味わいの変化が楽しいです。

めっちゃ澄んでてきれいなお酒。なのにしっかり飲みごたえ。少し温めると酸旨がはっきりしてきます。
超辛口の肩ラベルと「じゃんげ」という語感からもっとギチギチな辛口を予想してたけど、めっちゃすっきりきれいやん!


アテは、鶏団子と豆腐の小鍋。もう間違いない。やさしい出汁とお酒の相性が最高。

ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」のセルム。原作版にだけ登場する森の人です。火を嫌い、腐海の中へ住居を作り、蟲を友として蟲の皮で作った服を身に着ける一族の、長の息子。美しい人で、不思議な力を持っています。

好き度:★★★★

想天坊

想天坊
想天坊

【DATA】
蔵元:河忠酒造株式会社(新潟県長岡市)
造り:純米 生詰 原酒
原料米:新潟県産米
精米歩合:65%
アルコール度数:17% ・・・ 高い
日本酒度:+15.0(目標値) ・・・ 超辛口
酸度:1.6(目標値) ・・・ 普通
製造年月:2025年8月
蔵出年月:2025年9月

 

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