【菊水 ゼロ】
シュワシュワで 奥にほんのり 吟醸香



お久しぶりの菊水さん。新潟県新発田市・菊水酒造さんのお酒です。じゃなかったお酒じゃないです。
実はこないだ、内視鏡検査を受けたら、小さいポリープが見つかって切除したんです。そしたら5日間強制禁酒することになっちゃいました。その禁酒期間中に飲んだのかこちら。
菊水さんと言えば、缶入りの「ふなぐち 一番しぼり」が有名ですね。スーパーやコンビニで買える日本酒の中ではトップクラスにアルコール度数が高い、19度の本醸造原酒。がっつり高アル甘苦ドカーンなお酒です。
その対極にあるのがこちらのゼロ。菊水ゼロは、アルコール度数0.00%の大吟醸テイストノンアル飲料です。
ちなみに0%と0.00%は、同じように見えて全然違います。科学の世界では、四捨五入して0になる0.5%未満は0%と表記します。一方の0.00%は0.005%未満。桁が2つ違うレベルの精度でアルコールゼロが保証されているというわけです。
さらにちなみに、ノンアルコール飲料の定義には2種類あります。ひとつが酒税法上の定義。酒税法ではアルコール分が1%以上の飲料を「酒類」と定義しているため、1%未満ではノンアルコール飲料です。一方それとは別に、酒類の業界団体により作られた「酒類の広告審査委員会」の自主基準による定義も存在します。こちらは度数0.00%をノンアルコール飲料としています。車を運転するときは、0.00%の方が良さそうですね。
さて、世の中にノンアルビールはたくさん発売されていますね。一方、日本酒のノンアルも少ないけどいくつかは存在します。僕がこれまでに飲んだのは、月桂冠/スペシャルフリーと、白鶴/吟零。ただ、どちらも日本酒っぽいかというと微妙でした。菊水さんはどうでしょう? しっかり冷やして、さっそく飲んでいきましょう。
上立ち香は、ほとんどありません。極々わずかにライチ感があるかもしれないくらい。
口に含むと強炭酸。ピリピリシュワシュワ無味無臭。中盤からほんの少しグレープフルーツっぽい酸が現れ、含み香ふんわり赤ブドウ。後味は、全くなくて、すっと消える。
赤ブドウと言ってもワインやブドウジュースの香りではなく、確かに吟醸香に近いものを感じます。やるやん!
スペシャルフリーや吟零よりも日本酒に近いです。とは言え、日本酒らしいかと言えばそこまでじゃないですね。わずかに風味があるフレーバー炭酸水という感じ。日本酒が飲みたいけど飲めないときの代替にはなりにくい。ただ、フレーバー炭酸水としてなら十分に美味しかったです。
そして、味が淡い分だけ、どんな食事にも合いやすい。
と、ここで思い立って、手で少し温めてみました。涼冷え(15℃)くらい。
そしたら香りに、控えめだけどコクを感じる黒糖の甘さが加わりました。味わいにも酸が少し出て、ほのかに甘そうな気配。この子は、スパークリングだからと言って冷やしすぎずに、涼冷えくらいで飲むのが本命かな。淡い味わいだけど少しはっきりしてきました。
ジブリで例えると「レッドタートル」の、海の中の背景画。淡い色合いで、水なんだけど、ただの水じゃない不思議な感覚の美しい映像の背景美術です。
「レッドタートル」は、ジブリの中では飛びぬけてマイナーな作品です。2016年公開で、監督はオランダ出身のマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットさん。日本・フランス・ベルギーの3か国による合作で、カンヌ国際映画祭の、独自で特異な作品に与えられる「ある視点」部門特別賞を受賞しています。
全編通して一切セリフがないという、かなり前衛的でアーティスティックな作品です。でも、とても美しいし、見終わった後に、不思議な余韻が残ります。秋のちょっと寂しい独りの夜なんかにおススメですよ。
あと、カニがかわいい。
好き度:★★★☆





【DATA】
蔵元:菊水酒造株式会社(新潟県新発田市)
アルコール度数:0.00% ・・・ 無い
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