【Wagauji SUMIKA 純米大吟醸 無濾過生原酒】
上品な 甘味ふんわり おしとやか



なまおコメ呑み会のお酒②
お久しぶりのワガウジさん。山形県鶴岡市・奥羽自慢さんのお酒です。2年半ぶり。最近どうなっているのか、とても気になっていました。
奥羽自慢さんは、享保9年(1724年)創業の老舗。元は佐藤仁左衛門酒造場という社名でした。しかし2009年、経営不振と後継者不足と蔵元の病気で酒造りを完全に停止、廃業の危機に陥ります。
そこに手を差し伸べたのが、同じ山形県の実力蔵・楯の川酒造さん。「300年近い歴史を誇る酒蔵が消えるのはしのびない」という楯の川酒造さんの支援を受け、佐藤仁左衛門酒造場さんは2012年に酒造りを再開します。ところがその矢先の2013年に蔵元さんが急逝。残された蔵元夫人は楯の川酒造さんに事業譲渡を提案します。そうして同年、楯の川酒造の佐藤淳平社長個人で事業を継承し、奥羽自慢株式会社が誕生しました。佐藤社長の漢気を感じますね。
その後、2017年に誕生したのが、「
「吾有事」とは、曹洞宗開祖・道元禅師の言葉で、「自分という存在と時間が一体となること」。そこから、時間や自分という存在を忘れて酒造りに没頭するという気概を込めたんだそうです。カッコいい。元々は道元禅師の言葉ですが、引用元は僕も大好きなマンガ「センゴク」の森蘭丸の台詞です。

セリフの「今この場」というのは天正10年6月2日の本能寺のことです。そう思うとその言葉がさらに重く感じますね。ちなみに銘柄名の発案者は佐藤淳平社長なんだそう。
吾有事は僕がよく行くお店のお姉さんが好きで、僕もこれまで7種類ほど飲んでいます。楯の川の遺伝子を引き継ぎつつ、そこから一歩先に足を踏み出しているようなお酒でした。楯野川さんは全量純米大吟醸だから、その遺伝子を引き継ぐ純米吟醸や特別純米を飲めるというのも面白かったです。
ただ、その後の2024年夏、阿部龍弥さんはグループ会社内の転籍によって製造の現場を離れてしまいます。その後、2024年12月1日に新潟県長岡市で高橋酒造(現・葵酒造)に移籍。阿部龍弥さんだけではなく葵酒造のメンバーはみんな経歴がめちゃくちゃ面白いので、よろしければ前に飲んだ「SOT」の記事もご覧ください。
阿部さんが離れた後、奥羽自慢さんでは若手蔵人によって新しいシリーズの構想が動き始めます。それがWagaujiシリーズ。佐藤仁左衛門酒造場さんの事業譲渡によって一度途絶えてしまった鶴岡の地との絆を取り戻し、鶴岡が魅せる様々な表情を表現する季節限定のシリーズです。ここにもドラマがありますね。このあたりの事情は、2025年7月1日付のSake Worldさんの記事がめちゃくちゃ面白かったです。
さて、今回のお酒・SUMIKAは「住処」で、心が還る場所。「家族が集う 大切な人 仲間が集う食卓に胸を満たす一杯をお届けしたい」「この地元鶴岡を”故郷”のように感じてほしい」という想いが込められているそうです。
ちなみにこのお酒は、今回は参加されていない、KEITAさんからの差し入れ。ありがとうございます。新体制になってから初めてのワガウジさん、しっかり味わっていきましょう。
香りはほとんど感じません。
口当たり、ほのかにぷちっと微炭酸。上品な甘味がふんわりおしとやか。白桃和梨のフルーティー。それがふわっと広がって、控えめ渋味が気持ち良い。
めちゃくちゃ美味しいやん!!
とてもきれいな甘口ですね。酸旨苦渋おだやかで、きれいな甘味を引き立てます。

これに合わせたアテは、チーズの味噌漬け。こちらは、僕が持ち込みました。白味噌で漬けていて、おだやかな甘味の後からチーズの旨味がふわっと広がります。チーズは普通のベビーチーズですが、手前味噌ですがそのまま食べるより倍くらい美味しくなっています。そして上品なお酒の旨味をふんわり引き立たせます。
レシピはこちら↓
ジブリで例えると「風立ちぬ」のお絹さん。冒頭のシーンで登場した菜穂子ちゃんお付きの女中さんです。おしとやかで上品で所作が美しい。
好き度:★★★★☆
絵コンテによると、お絹には二郎が王子様に見えたそうです。菜穂子だけでなく、お絹も二郎に惚れていたことが分かります。#風立ちぬ pic.twitter.com/XflWVt2W3P
— キャッスル@ジブリフリーク (@castle_gtm) 2021年8月27日


【DATA】
蔵元:奥羽自慢株式会社(山形県鶴岡市)
造り:純米大吟醸 無濾過生原酒
原料米:山形県産 雪女神
精米歩合:40%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:-7 ・・・ 甘口
酸度:1.5 ・・・ 普通
製造年月:2025年12月
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