【黒笹 Eden 純米吟醸】
やわらかく 豊かな中に 奥深さ





はじめましてのお酒、黒笹さん。神奈川県秦野市・金井酒造店さんのお酒です。こちらは、以前から金井酒造店さんのお酒を推されている遊撃さんに送っていただきました。ありがとうございます。
金井酒造店さんは明治元年(1868年)に佐野リキさんという女性が創業。女性蔵元や女性杜氏は多くなってきましたが、創業者が女性というのは珍しいですね。創業から約150年、金井酒造店さんは酒造りを続けてこられましたが、業績は悪化。そこへコロナ禍が追い打ちをかけて、会社存続の危機に見舞われてしまいます。そこで銀行から提案されたのが、M&Aでの身売り。酒蔵事業を引き継いだのは、DX(デジタルトランスフォーメーション)に強い、くじらキャピタル株式会社さんでした。
くじらキャピタルさんは、メールアドレスが会社用の1つしかないような状況から、プロジェクト管理ツールを導入。ECサイトを立ち上げたり、SNSを始めたり、リブランディングを進めたりして、1年後には年商は前年比1.2倍。赤字も半減します。そうして業績を回復させていった金井酒造店さんは、今度は2023年に株式会社ココハダLABに譲渡されます。
ココハダLABさんは、秦野で地域活性化事業に取り組む会社。秦野をもっと元気にしたいとの想いから、フリーマガジン発行・YouTubeチャンネルでの情報発信・イベント企画などをされています。実績としても、2019年に「日本タウン誌・フリーペーパー大賞」の読者投票部門第2位・グルメ部門優秀賞を受賞。凄い! ちなみに社長は、ジェントルゆうすけさん。
ココハダLABさんが経営に入られてからは、代表銘柄だった
公式サイトによると、黒笹は『地域創生を掲げたネオクラシックな味わい。変わらないものを繋げ、新しきを楽しむ「白笹鼓」のネクストブランド』とのこと。エデンは『その中でも華やかな米の甘みと伝統の味わいを共存させた』お酒だそうです。
それでは、飲んでいきましょう。いただきます。
香りはふんわり米旨と、ほんのりバナナの吟醸香。かすかにハーブの爽やかさもあります。
口当たり、なめらかふんわりお米の甘味。旨苦酸も現れて、まあるくふんわり広がります。
含み香ほわんと米旨バナナと、ツンっと抜ける上質アルコール。後味にははっきり苦味とほのかな酸。でもその苦味がやさしくて、まったくイヤじゃありません。むしろこの苦味が魅力。
うっま!!!
とてもやわらかくてふわふわしているのに、味わいはしっかり。質の高さと奥の深さを感じます。クラシックさがありつつ、どこか新しい波を感じる。なにこれめっちゃ良いお酒やん。思わず背筋が伸びます。
強いて似たお酒を挙げるなら、廣戸川さんの特別純米に印象が近いかと思いました。それを純米吟醸にした感じ。
初日は、何を合わせたら良いかを考えるために、ひとまず味見だけしようと思ってたんです。でもこれ、単体で美味しすぎて、レビューを書きながら半分近く飲んじゃった。苦味がそこそこあるのに単体でずっと飲み続けられるのが不思議です。

2日目、アテに合わせたのは、同じく黒笹を飲んでた友達に触発されて、おでん。EdenにOden、めっちゃ合います!! 出汁でお酒の米甘旨がふわわっと心地よくふくらみます。当然、出汁割りにしても美味しい!

ビンチョウマグロの漬けにもよく合いました。
ジブリで例えると「耳をすませば」の主人公・雫のお父さんの月島靖也さん。僕の父親としての理想像のひとりです。図書館の仕事もしつつ、自分の趣味として郷土史の研究もされています。穏やかなのに、とても豊かな人生。
そして彼の言う「人と違う生き方は、それなりにしんどいぞ。何が起きても誰のせいにもできないからね」って凄い言葉だと思うんです。自分も好きに生きているからこそ、雫が夢を追うことも、奥さんが大学院に通うことも包み込む。それは単に甘いだけじゃありません。父親として、夢を追うことは素晴らしいだけじゃないって公平に伝えているんですよね。
好き度:★★★★★
雫の父・月島靖也を演じたのは、ジャーナリストの立花隆である。「文藝春秋」誌上に発表した『田中角栄研究』がロッキード事件の摘発に発展し、田中内閣を退陣に追い込んだ功績がとみに有名。#金曜ロードショー#耳をすませば pic.twitter.com/5yHATnh8qN
— あんみつ/くるみ院/カゲ☆ー (@AnmitsuK) 2022年8月26日



【DATA】
蔵元:株式会社 金井酒造店(神奈川県秦野市)
造り:純米吟醸
原料米:兵庫県産 山田錦
精米歩合:60%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
製造年月:2026年4月
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