【天美 純米大吟醸 生原酒】
美しく 調和のとれた ハーモニー
買っちった♪
大好きな天美さんの純米大吟醸。
正直、普段飲むお酒にしちゃ値段はかなり高いです。自腹で買ったお酒の中じゃ最高額かな。
でもむしろ、これまでいただいた天美さんへの感謝を考えたら安いくらい。この子をお迎えできたことに感謝です。
なんか、緊張します。
なんでしょうね、この気持ち? これよりも高価なお酒をいただいたことはあるんですが、それとも違う。
楽しみなのはもちろん大きいんです。天美さんだから「美味しくなかったらどうしよう」なんて心配は全くありません。去年は、純米大吟醸を造ったのに、杜氏の藤岡さんが納得いかなかったから出荷しなかったくらいですしね。出荷された時点で美味しいのはもう間違いない。
このワクワクと緊張が入り混じったこんな気持ち、久しぶりです。僕はオーケストラでホルンを吹いてるんですが、いっぱい練習して、良い感じに仕上げて迎えた演奏会本番みたいな感じ。緊張はしてるんだけど楽しみでしかたない。
アルミカバー(冠頭)を外して、栓を緩めます。
じゅわーっといい音。元気ですね。吹きこぼれることはなさそうだけど、ゆっくり開けます。ぽん♪と良い音。 そしていよいよグラスに注ぎます。
おおっ! こう来たか!
香りは、これまでの天美さんと結構違いますね。青リンゴ・マスカットのフルーティーさが気持ちいいんですが、それと同じくらいのハーブ系の苦味の予感があります。ほんのりミントとアルコール感もありますね。それらが合わさって、不思議なフレッシュ清涼感。良いお酒のオーラがあふれ出ています。
口に含むと、まずはチリチリ微炭酸。苺の酸味と林檎の甘味、そして美しい苦味がぽわん。とても特徴的な苦味なんですが、語彙力が追いつきません。苦いけど、全然嫌じゃない。奥が深くて、美しいんです。
そして、飲み込んでからも凄い。返り香と余韻が立体的に広がって、ほわああああ。恍惚とはちょっと違う。圧倒される感じですね。
と、まあ、めちゃくちゃ美味しいんですが、若干固さがあるような気がしないでもない。それもまた魅力なんですけどね。でも、これが、2日目・3日目にはどうなるんだろう? 長く楽しむために、意志の力を振り絞って、今日はここまで。
で、2日目。炭酸感はちょっと落ち着いたけど、味わいはそんなに変わってませんね。
そして3日目。おおっ!苦味が落ち着いてバランス良くなってる。初日から素晴らしかったけど、それを超えてきました! 大きくはないけど豊かな甘味。爽やかフルーティーな酸味。美しく、ほわんと広がる旨味苦味と気持ち良いアルコール感。なんて調和のとれたハーモニー。
楽器を吹いていると、極々まれにこういう完璧な和音を奏でることがあります。気持ち良い和音ならしょっちゅうあるけど、ここまでのものは1年に1度あるかないかくらい。
個人的には、3日目がいちばん好きでした。
アテは、正直ちょっと難しいです。ツイッターで聞いてみたんですが、単体で完成されてるとのリプをいただきました。うん、わかる。いろいろ合うことは合うんですが、お酒が美味しすぎてなかなかバランスが取れない。
晩ごはんの中でいちばん合ったのは、ポン酢でいただく温奴。ポン酢の酸味がお酒の甘味が引き出してくれます。うんま!!
ちょっと冒険して、桜餅も合わせてみました。そしたら、あんこの甘さが、お酒の甘さを完全に消してしまいます。でもその分、旨味が際立つ! おすすめはしませんが、面白かったです。
もうひとつの冒険は、苺。苺が天美さんと合うという話は聞くんですが、果物と日本酒を合わせたことないんですよね。ちなみに品種は、熊本県産・恋のぞみ。きれいな苺ですねえ。
苺の味は、酸味控えめな甘酸っぱさで、めっちゃ美味しい。そこに天美さんを流し込みます。おおおっ! 甘味は少し抑えられるけど、旨味のきれいさがさらに研ぎ澄まされて、ストレートに響きます。うっっっま!!!!!
これは素晴らしい組み合わせ。凄いです!
美味しかった~。堪能しました。
スペックは、
造り:純米大吟醸 生原酒
原料米: 兵庫県産特A地区山田錦
精米歩合:40% ・・・ かなり磨いてます。本気の磨き
アルコール度数:15% ・・・ 普通。でも、加水してない原酒なのに15%です
酵母:協会901号
ジブリで例えると「コクリコ坂から」の松崎良子さん。主人公・海ちゃんのお母さんです。とてもきれいな女性。でも、波乱万丈な人生を歩んできた人です。
駆け落ち、夫との死別、子供たちを残して留学、、、。 人生の甘さと苦さを味わった上で、とても澄んだ美しさがあります。
満足度:★★★★★
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