こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]特集「耳をすませば」は、ただの恋愛映画じゃない!

耳をすませば

今週8/26(金)に、金曜ロードショーで「耳をすませば」が放送されます。
耳すまって、かなり甘々な恋愛映画ですよね。でも、僕はこの映画、いちばん描きたかったことは、恋愛じゃない思ってるんです。もちろん恋愛映画として転げまわりながら楽しむのも正解。でも実はこの映画、宮崎駿さんが投げかけた「君たちはどう生きるか?」という問いかけなんです。
今回は、恋愛じゃない方向から見たこの映画の魅力を語ってみたいと思います。最後にちょっとだけ、映画をもう一度観たくなる小ネタも載せます。

※この映画の監督は近藤喜文さんですが、脚本が宮崎駿さんだから、問いかけたのは宮崎駿さんだと考えています。

※「君たちはどう生きるか」は、宮崎駿監督が現在制作中の作品です。ここのところ進行状況を聞きませんねえ。

 

好きなことをして生きている人たち
この映画、主人公・雫の周りの大人たちの大きな特徴が、自分の好きなことを追求して生きているということです。例えば、お父さんの月島靖也さんは、図書館の司書として働きながら、郷土史の研究もされています。そして、お母さん・朝子さんは、子育てがひと段落してから、40代にして大学院に通っています。

他にも、聖司君のお爺さんとその友達も、好きな音楽を存分に楽しんでる感じです。ただ、聖司君のお爺さんの西さんは、過去に好きなように生きる選択をできなかったという苦味も抱えています。
ちなみに、音楽仲間のふたりは北さんと南さん。北さんの声は鈴木敏夫プロデューサー、南さんの声は雫の物語内の背景や上に載せたポスターの背景画を描いた画家の井上直久さんです。放送を観る際には、ぜひ声にも注目してくださいね。

そして極めつけが、聖司くん。親の反対をもはねのけて、これから好きなことで生きようとしています。ただ聖司くん、カッコいいけど、ちょっとストーカー気質ありますよね。下の記事では、聖司くんが事前にカントリーロードの練習をしてたんじゃないかという考察を書いてます。

 

好きなことで生きていくのは、、、
ただ、好きなことをして生きていくのって、そんなに単純なものでも簡単なことじゃない。月島家だって、お父さんの給料だけで、大学院生の妻と大学生・中学生の娘を支えてるわけです。好きなことをして生きるというのは、自分勝手にに生きることとは違います。お父さんの台詞「でもな、人と違う生き方はそれなりにしんどいぞ」「何が起きても誰のせいにもできないからね」というのは、そういう生活をしている実感から出ている言葉。それに雫も、創作の苦しみや自分の力不足をたっぷり味わいます。好きなことをするためには、それ相応の覚悟と努力が必要なんです。

それでも! この映画は、好きなことをして生きることを肯定しています。そういう人生の賛歌になっている。そして僕たちに問いかけてくるわけです。「お前は好きなことをして生きているのか? そのための努力はしているのか?」と。
これ、大人にこそ響くメッセージですよね。「耳をすませば」は、ただの恋愛映画じゃなくて、そんな人生の深いところを突いてくる映画なんです。

 

おまけ:耳をすませばを もう一度観たくなる小ネタ
最後に、ちょっと小ネタもはさんでおきましょう。

 

カントリーロードの歌詞を翻訳したのは、鈴木敏夫プロデューサーの娘さん


②ラストの夜明けのシーンは、よみうりランドから見た風景

 

③エンディングで夕子と杉村のふたりが!

 

というところで、今回はここまで。
それでは、放送を楽しみに待ちましょう!

 

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