【上川大雪 純米吟醸 吟風 水晶にごり 生】
フレッシュで しっかり旨味と フルーティー
だいぶお久しぶりの上川大雪さん。こちらのお酒は、とあるオフ会で北海道から来られたMさんから、お土産にいただいたお酒。Mさん、本当にありがとうございます。初めて生でお会いしたけど、それまでお話ししていた通りの楽しくて素敵な方でした。
今回の写真は、北海道の雪原に映る満月をイメージしました。・・・嘘ですごめんなさい。こちらは、日本酒系VTuberのおコメちゃんが主催している、満月の日にお酒とお華を楽しむ「#酒月華ぷろじぇくと」に投稿したものなんです。そこでお華の先生に「雪原に菜の花の満月が反射してる」って誉めていただいたのでそういうことにしました。
話しは戻って上川大雪さん。上川大雪酒造さんは2016年にできた、比較的新しいお蔵さん。北海道のお米と水にこだわった酒造りをされています。
蔵元の塚原敏夫さんは元証券マンで、上川町のレストランの経営などもされている方。酒蔵設立のきっかけとなったのは、塚原さんの友人の、三重県にある廃業寸前の酒蔵の息子さん。その友人を上川町に招いたところ、上川町は酒造りをするのに「日本で三本の指に入るほど素晴らしい場所だ」と言われ、酒蔵設立を決心されたのだとか。
その後、たいへんな苦労の末に、三重の酒蔵から酒造免許を北海道に移す形で上川大雪酒造「緑丘蔵」を設立し、2017年10月から本格的に醸造開始。さらに、2020年に、十勝の帯広畜産大学内に「碧雲蔵」、2021年には函館に「五稜乃蔵」を設立。ほんと地方創生の旗手ですね。
上川大雪さんのロゴもカッコいいですよね。このロゴは、雪輪紋という文様に似ています。でも、雪の六角形ではなく、五角形になってますね。なんでだろうと思って調べたら、熱燗DJつけたろう(KENZO)さんの記事が見つかりました。
なるほど、雪輪であり、大雪山の「大」の字であり、日本酒の五味を表しているんですね。
また、同じシリーズの創業ストーリーの記事では、この創業が本当に大変だったことがわかります。ほんと凄い偉業だったんだなあ。
杜氏の川端慎治さんのインタビュー記事も怒涛の面白さ。
この連載記事「1/3の純情な吟醸」というタイトルも良いですね。
さて、長文記事をたくさん読んでたら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。やっとのことで、レビュー開始です。
(念のため、僕はまずは味わってから知識を得たい派なので、記事を読んだのはお酒を飲み終わってからです)
色は、細かい澱がたくさん浮いている薄銀色。雪のようできれい!
香りは、米旨しっかりフル甘ふわり。お米とフルーティーな甘さを中心として、ミントやほんのり木の実も感じます。複雑で美味しそうです。
口当たりは、ピリしゅわフレッシュ、元気な子。最初からバナナ&マンゴーのフルーティーな甘酸と、お米の旨味がぽわん。その後、旨甘がじゅわんと広がって、さらに旨味がずずん。
なにこれめっちゃ美味しい!!
旨味がかなりしっかりしてますね。でも、フルーティーで優しい甘酸も主張していて、クラシックな感じじゃない。含み香は、ミント甘アルぽわぽわん。後味甘苦じわじわん。力強さと優しさとフレッシュ清涼感が全部同居していて、めちゃくちゃ楽しいお酒でした。
ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」でナウシカと服を取り換えたペジテの女の子。ちょっとつり目で意思が強そうな美人さん。かなりしっかりしているけど、その中に優しさも感じるし、フレッシュさもあります。
好き度:★★★★☆
ナウシカの身代わりになったペジテの娘の中の人は、クリィミーマミの声優の太田貴子さんらしい。#風の谷のナウシカ #太田貴子 pic.twitter.com/p32BBOUkNc
— ZUKAROHI☆ (@ZUtoisa) 2022年2月9日
【DATA】
蔵元:上川大雪酒造株式会社 緑丘蔵(北海道上川郡上川町)
造り:純米吟醸 うすにごり 生酒
原料米:北海道旭川市永山産 吟風
精米歩合:50%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
日本酒度:+4 ・・・ ちょい辛
製造年月:2023年3月
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