【にごり酒 五郎八】(ごろはち)
強烈甘アルMAXにごり酒
菊水酒造の秋冬限定にごり酒。気にはなってたんですがなかなか購入までいかなかったところ、少量180mlの缶タイプを見つけたので買ってきました。缶は、こないだ飲んだ菊水ふなぐちと同じっぽいですね。上面が全部開くタイプです。
色は思ったほどにごりは濃くない感じ。ちょい透け感のあるベージュです。
そして開けた瞬間に香るのが、甘酒の甘さと強いアルコール感。アルコール度数21%は伊達じゃない。これは気を引き締めてかからないと吹っ飛ばされそうです。
口に含むと、いきなり甘アル大爆発。ガツンとくる甘味と強烈なアルコール感。アルコール由来っぽい苦みもありますね。これは凄い。僕は焼酎でもウイスキーでも基本的にストレートで飲むんですが、このアルコール感は下手するとそれ以上あります。粘度も高めでとろとろ。澱の固まりがぽろぽろ入ってます。缶には味わいの五角形が書いてあるんですが、アルコールがMAX値、甘味なんて枠をはみ出しちゃってますね。
缶の裏面に「鍋に合わせて」って書いてますが、これは確かに鍋に合わせたい。それも水炊きとかの上品なやつじゃなくて、味噌鍋とかキムチ鍋とか、がっつり濃いやつ。中華にも合うかな。薄味のものなんかと合わせると全部お酒に持ってかれちゃいます。
なかなか好き嫌いの分かれるお酒ですね。僕は、嫌いじゃないものの、ハマるまでではありませんでした。でもこれが大好きという人の気持ちはわかります。他で飲んだことのない唯一無二のお酒。
余談ですが、アルコール21%というのは、醸造でお酒を造る場合のほぼ限界値。このくらいになると、酵母が自分の作ったアルコールにやられて死んじゃうんですね。ちょっとマヌケでかわいそう。ちなみに酒税法では清酒のアルコール度数は22%未満と定められています。
ただ、五郎八は分類上は清酒じゃなくてリキュールになってます。調べてみると、2006年以前は清酒分類だったそう。それが酒税法の改正で、清酒と呼べなくなったのだとか。でも菊水さんは味を変えて清酒にするよりは、分類が変わってでも味を守る方を選んだんですね。それだけファンが付いていたということでしょう。
さらに余談ですが、それ以上にアルコール度数を上げようと思ったら、普通は焼酎やウイスキーのように蒸留します。でも、科学の発展は他の方法も生み出しました。それが逆浸透膜。簡単に言うと、水の分子は通すけど、それより大きいアルコールや旨味成分は通さないという膜です。お酒をこの膜に通すことで、水だけが抜けてアルコール度数が高まるという仕組み。実際にそういうお酒も発売されています。しかもあの「作」で。「concentration 作 凝縮 H」というお酒で、アルコール30%なんだとか。これは飲んでみたい! 調べたら日経ビジネスに詳しい記事が載ってました。
閑話休題。
五郎八をジブリで例えると「もののけ姫」のモロ。美輪明宏さんの声が印象的なヤマイヌの神様です。人間の領域をとっくにはみ出してる。強く恐ろしいけど、愛情もとても深い神様です。
満足度:★★★
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