こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]日下無双 > ハク(千と千尋の神隠し)

日下無双ひのしたむそう 七號酵母 生酛純米酒

熟成感? 甘苦アルが スコーンと

日下無双

このお酒、ぱっと見てどこのお酒かわからなかったので、スルーするところでした。でもよく見たら、端っこに小さく日下無双って書いてある!マジか!?

日下無双というのは、杜氏・日下(ひのした)信次さんの個人ブランドのお酒です。日下さんが自分の名前に無双まで付けて放った渾身の一撃。日下さんは以前は山口の村重酒造で杜氏をされており、日下無双も村重酒造から発売されていました。それが2020年に佐賀の天吹酒造に移籍され、このブランドも一緒に移籍になったんです。これとは違う赤い瓶のやつは知ってたんですが、このデザインは初めて見ました。楽しみです。

色はほんのり褐色。
香りはほんのり甘さと、ラムネの爽やかさと、すっきりアルコール感。かすかに穀物感もあるかな。

口に含むと、黒糖のような甘味と、キリッと苦味と、ストレートなアルコールがスコーン。
この苦味、熟成? 移籍されてからそんなに経ってないので、もちろん熟成じゃないはず。でも、熟成っぽさを感じます。それなのにアルコール感は角が残っててフレッシュ。含み香も甘アルふわぁです。酸味はしっかりあるけど脇役に徹してる。
で、味わいしっかりかと思ったら、キレもよくて後味すっきり。
熟成なのかフレッシュなのか? 不思議なお酒でした。美味しい。

後で調べてみたら、YouTubeの「わくわくSAKE部」というチャンネルで、移籍直後の日下さんのインタビューが見つかりました。その中で日下さんは移籍のいろいろな苦労を語られています。水が違う、米も違う、酵母も違う(天吹さんは花酵母が特徴です)、そしてなにより人が違う。その中に一人で乗り込んでお酒を造る苦労と楽しみが偲ばれる、めちゃくちゃ面白いインタビューでした。

ジブリで例えると「千と千尋の神隠し」のハク。見た目は若くて、キリっとしていて、優しくて、それでいて、どこか老練な雰囲気があります。ラベルも龍ですしね。

満足度:★★★★

日下無双

日下無双

日下無双

 

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