こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

[ジブリ酒]蓬莱 > 「耳をすませば」のラストシーン

蓬莱ほうらい とろとろとろ 秋のにごり酒

とろとろと 甘甘とろとろ とろんとろん

蓬莱

季節に合わせてにごり酒を出される蓬莱さん、前回は「おんざろっく 夏のにごり酒」を飲んで美味しかったシリーズです。今回は「とろとろとろ」。この右脳に訴えかけてくるネーミング、良いですねえ。見せてもらおうか、蓬莱の秋酒のとろとろ具合を!

で、これが、注いでるときからもう笑える! すんごいとろんとろん。どう見てもおかしい粘性。これほんとに日本酒?って思ってラベル見てみたら、ちゃんと日本酒って書いていますね。どぶろくでもこんなの見たことない!

ちなみに、どぶろくと日本酒の違いは、濾しているかどうかです。アルコール発酵した醪(もろみ)を濾してお酒と酒粕を分離したものが日本酒、濾さずに固形分もそのまま出荷するのがどぶろくです。にごり酒は粗く濾すから固形分もお酒に入ります。
今回のお酒は、確かに固形分はそんなに感じません。お米はしっかり溶けている感じ。でもその溶けてる量が半端ないんでしょうね。グラスを持っただけで明らかにお酒や水とは違う重さを感じます。

口に含むともう爆笑。どろどろすごい密度感。甘酸どかん、アルぼわん。お米のデンプンが分解された糖分がたっぷり。そしてそれとバランスをとるための乳酸の爽やかな酸味もしっかりです。後半は旨苦も広がって、それらをまとめてアルコールが含み香として吹っ飛ばしてくれる。後味には甘旨とほんのりえぐ味も残るんですが、それも良いアクセントになって面白い。めちゃくちゃ濃厚なのに、酸味が後味をまとめてくれて爽やかです。
一言で言うと、めちゃくちゃ美味い!

スペックは、
原料米:飛騨ほまれ ・・・ 岐阜の酒造好適米で、蓬莱さんもよく使われているお米ですね。
精米歩合:67%
アルコール度数:17% ・・・ 結構高いですね。でも飲みにくさは全然ありません
日本酒度:マイナス15 ・・・ 当然のように大甘口ですね
酸度:1.8 ・・・ こちらも予想通り高い
酵母:協会9号
日本酒度は夏の「おんざろっく」と同じですが、アルコール度数が15→17%、酸度が1.6→1.8に上がっていますね。その分、インパクトがある・・・、あ、夏のも十分インパクトあったわ。

話しは変わりますが、蓬莱を醸す渡辺酒造店の渡辺社長、9月末に本を出版されました。その名も「日本酒がワインを超える日」。早速買ってきましたよ。ビジネス書っぽい感じかな? 僕は本は雑食で、小説でも実用書でも教養書でも図鑑でも、なんでも読みますが、ビジネス書も好物です。まだ序文しか読んでないんですが、笑顔を大切にするというのがいかにも渡辺酒造店さんらしくて、読むのが楽しみです。
リンクも下に貼っておきます。

蓬莱

ジブリで例えると、こんなに甘々とろんとろんなのは「耳をすませば」のラストシーンしかありません。めっちゃ甘いのに爽やかですしね。

満足度:★★★★☆

耳をすませば
©スタジオジブリ

蓬莱

蓬莱

 

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