【光栄菊 Anastasia Green 無濾過生原酒】
爽やかな ほのピリハーブ やさしい酸
お久しぶりの光栄菊さん。前に飲んだのは2年近く前ですね。
光栄菊は、2019年に鮮烈なデビューを飾った銘柄。光栄菊酒造というお蔵さんは昔からあったんです。1871年(明治4年)創業の百年企業。でも、その光栄菊酒造さんは2006年に廃業してしまいます。
時は流れて2013年、NHKで日本酒をテーマにした番組が作られます。その番組を作ったのが、外部ディレクターとして参加していた日下智(くさか さとし)さんと、NHK職員の田下裕也(たした ゆうや)さん。2人はそれをきっかけに、日本酒を造りたいと思うようになります。そして日下さんは、2016年秋から本当に長野の酒蔵で修行を始めてしまう。マジで!?
日下さんは修行と並行して廃業/休眠している酒蔵を探し、そしてついに2018年12月、光栄菊酒造を買収。杜氏には、愛知県・藤市酒造(株)で菊鷹を造っていた山本克明さんを招聘します。山本さんは、40代前半なのに既に名の知れた杜氏さん。僕のたまに行くお店のお姉さんも山本さんのファンで、以前、菊鷹と光栄菊の飲み比べをさせてもらいました。
山本さんは最初は、藤市酒造の酒造りが休みになる夏場だけ光栄菊で酒造りをする予定でしたが、完全移籍を決意。日下さん・田下さん・山本さんにより酒造りが始まり、2019年12月、ついに新生・光栄菊が出荷開始しました。
その後は、あっという間に人気銘柄に。2020年11月時点で、SAKETIMEの日本酒ランキングで4位に入ってました。本日時点だとちょっと落ち着いて40位ですが、このランキングの50位以内って、どれも人気銘柄ばっかりですからね。
ところで、光栄菊のラベルには三日月が描かれています。これはお蔵さんの地名・佐賀県小城市三日月町に由来してるんでしょうか? 詳しい方、教えてください。
今回のお酒は、アナスタシアグリーン。鮮やかな黄緑色がかわいい菊の一種の名を持つお酒です。ちょうど2年前にも飲めてるから、こちらもお久しぶりです。それでは飲んでいきましょう。
香りは、爽やかなフルーティー酸。
口に含むと、ほのピリハーブと爽やか酸。甘味はおだやかだけど奥にちゃんとあります。そして、含み香の甘ふわ旨アルが気持ち良い。低アルなんだけど、ちょうど良いくらいのアルコール感です。
記憶にあるよりもやさしいですね。グリーンを感じる爽やか酸がかわいくて美味しい!
ジブリで例えると「借りぐらしのアリエッティ」の主人公・アリエッティの部屋。かわいくて、緑がいっぱい。
好き度:★★★★
アリエッティの部屋は、そのまま絵画になりそうなくらいカラフルでキラキラしてた。こんな部屋に住みたいと思ったのは私だけでは無いはず…! pic.twitter.com/5hsUmgy0s3
— フキ (@huki_ghibli) 2023年4月18日
【DATA】
蔵元:光栄菊酒造(佐賀県小城市三日月町)
造り:無濾過生原酒
アルコール度数:13% ・・・ 低い
製造年月:2022年2月
あ、これ、1年経ってる生酒だった。味が落ちてる感じは全くしませんが、変化してるのかどうかは気になりますね。前回飲んだ2021年のアナスタシアグリーンより苦味が減ってるような気もします。
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