2023年7月14日(金)、ついに宮崎駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」が公開されました。
僕は初日に観に行ったんですが、凄かった!!
とんでもない映像表現の連続で、過去のジブリ作品のオマージュ(という名のサービスシーン?)も満載で、全く飽きない。約2時間の上映時間が4時間以上に感じられるくらいの高密度。
一方、ストーリーは難解で、人物の行動原理や意味がわからない箇所がかなりたくさんあります。現時点ではパンフレットも未発売なので、どのように表記するのかすらわからないところも多いです。
とは言え、この段階での感想を残すことにも意味があると思います。今だからこそ記すことができる言葉もあると思うんです。というわけで、現時点での感想と考察をまとめておきたいと思います。
まずは、この作品をお酒に例えてみましょう。
いつもの、お酒をキャラクターやシーンに例えるのとは逆に、作品をお酒に例えてみるという試みです。「君たちはどう生きるか」をお酒に例えると、「農口尚彦研究所 観音下」です。
こちらは、「酒造りの神様」の異名をもつ日本最高峰の醸造家・農口尚彦氏が一度引退した後、2017年に復帰して立ち上げた酒蔵のお酒。観音下というのはお蔵さんのある地名です。
このお酒と同様、「君たちはどう生きるか」も、巨匠の作品で高アルコール甘旨。やさしくてきれいで力強くて爽やかで気持ち良い。
そして読めないwww
と、ネタバレなしでお話しできるのはそろそろ限界です。
ここから先は、「君たちはどう生きるか」のネタバレを含みます。と言っても、僕もまだまとめられていないので、箇条書きです。あえてストーリーの解説もしないので、映画未視聴の方は読んでもなんのことだかわからないと思います。
ネタバレ部分は薄いグレーで書きますので、ネタバレを踏みたくない方はその部分を飛ばしてください。読んでいただける方は、文章をドラッグや長押しで選択すると読みやすくなります。
それでは、ここからネタバレ感想&考察です。
・人間、年を取ると今までの作品を総出演させたくなるのかな? 松本零士先生みたい。
・でも、それだけに、本作を総まとめとして本当に最後にするという意思が感じられます。
・あの世界ってスタジオジブリだよね。後継者がいなくて崩壊するし。
・石の数13個は、宮崎駿さんが関わった(脚本も含む)ジブリの作品数?
1ラピュタ・2トトロ・3魔女宅・4紅の豚・5耳すま・6もののけ・7千と千尋・8ハウル・9ポニョ・10アリエッティ・11コクリコ坂・12風立ちぬ・13君たち
(監督をしていない耳すま・アリエッティ・コクリコ坂を外して未来少年コナン・カリオストロの城・ナウシカを入れるという考え方もあります。でもこの作品はジブリの崩壊を描いているという仮説を基に、あえてジブリ作品でカウントしました)
・つまり、大オジ様は宮崎駿監督。主人公は宮崎吾朗さん? でも、大オジ様が高畑勲監督で、主人公が宮崎駿監督という可能性もある。いっそ全部宮崎駿監督というのがありそう。
・インコ大王は鈴木敏夫プロデューサーかな。むりやり立て直そうとしてるし。
・後継者がいなくて崩壊するジブリを描いた作品のスタッフに、米林宏昌さん(アリエッティの監督)・安藤雅司さん(もののけ姫の作画監督)・宮崎吾朗さん(ゲド戦記・コクリコ坂の監督)がいた。なんという皮肉。
・わらわらは、かわいいけど、なんか媚びた造形に思える。でも人気出るんだろうな。らせんを描いているけど二重らせんではない。性染色体?
・あの傷は、ナウシカのラスト展開のこと? 元々の意図に反して宗教的な展開にしてしまったことが、自分で付けた一生残る傷になってると解釈。
・または、ゲド戦記が傷? 後継者候補の傷だし。
・親子の描き方が明らかにこれまでと違う。特に母への憧れが素直に出てる。
・異世界に行って母を取り戻して帰ってくるのは、千と千尋と同じような「行きて帰りし物語」の構造。
■小ネタ
・空襲は火垂るの墓?
・弓矢はアシタカ
・戦闘機のキャノピーは風立ちぬ?
・塔はマーニー?
・塔のふさがっている入り口部分はアリエッティの床下っぽい
・アオサギの胸の模様はトトロ
・アオサギの超高速はばたきはフラップター?
・光る洞窟は耳をすませば
・洞窟に蟲がいた
・大オジ様、服が大ババ様すぎる! 服のアクセサリーはちょっと露骨
・よりによってあの場所で昼間に待ってるところに訪れる!?紅の豚やん!
ネタバレここまでです。
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さて、2回目はいつ行こうかな?