【喜多の華 Mosaic 2024 純米吟醸 福の香中汲み生原酒】
やわらかい 食べごろバナナの 甘ぽわん
サケラボさん7杯目は、喜多の華さん。福島県喜多方市・喜多の華酒造場さんのお酒で、いただくのは2年ぶりになります。前回も美味しかったから、期待!
喜多の華酒造場さんは、大正8年(1919年)創業。当時は「星正宗」という銘柄だったのですが、その後廃業してしまいます。でも戦後になって、『酒のまち喜多方で一番を目指す事と、皆様に喜び多くすばらしい事(華)がある様に』という願いをこめて「喜多の華」という銘柄名で復活。
蔵元杜氏は、4代目になる星里英さん。蔵元の3姉妹の長女として生まれますが、大学卒業後は印刷会社に就職します。しかし、誰かが継がなければ蔵がなくなってしまうとのことで、会社を退職。26歳で、東京農業大学醸造学科の短期大学部(当時)に入学します。蔵に戻ったのは2013年。その1年目に、3代目蔵元杜氏の父からいきなりタンク1本を任されます。凄いスパルタ!
そして、里英さんの4つ年上の旦那さん・慎也さんも、元は同じ印刷会社の営業マン。里英さんが蔵に戻るのに合わせ、2023年10月に婿入りして喜多方に移住されます。
ちなみに喜多の華さん、裏ラベルを見ると★11というマークが入っています。2年前に飲んだ時には★9でした。この数字が、里英さんと慎也さんの積み重ねてきた歴史なんですね。
さて、今回のお酒は、モザイク。福島県郡山市の酒販店・銘酒泉屋さんのPB(プライベートブランド)です。喜多の華さんだけじゃなく、他のお蔵さんのものもあるみたい。
今回の喜多の華さんは、アテに出てきた「リンゴの豚巻きフリット」に合わせて、店員さんに選んでもらいました。でもこのお酒、僕が伺った次の日に、サケラボの料理人・サトーさんがXに「福島の友人から美味しいお酒をいただいてしまいました」とポストされてたんです。そもそも四合瓶だし、お酒のメニューにも載ってなかったから、どうやら特別に出していただいたっぽいです。ありがとうございます!!
それでは、飲んでいきましょう。
香りはおだやか、ほのバナナ。良いですねえ。めっちゃ美味しそう。
口当たり、やわらか甘味がふんわりと。と思ったら、豊かなシロップ甘味がぽわん。うまっ!!
後からおだやか米旨ほわっ。含み香しっかりバナナ感。青バナナでも完熟バナナでもない、ちょうど食べごろバナナ感。上立ち香よりもはっきり香ります。
まろやかうまあああ。
アテは前述の「リンゴの豚巻きフリット」。ジューシーリンゴの甘酸味の後に豚のしっかり旨塩味。それがなぜかめちゃくちゃ会うんです。うっっま!!! そしてその甘旨塩が、お酒の甘味を際立たせます。素晴らしいペアリング! 美味しかったああああ。
ジブリで例えると「猫の恩返し」の主人公・ハル。のんびりしつつ、爽やかな女の子です。
好き度:★★★★☆
猫の恩返し ハルちゃん
— rikaco (@rikaco___) 2024年5月3日
すべりこみリアタイ pic.twitter.com/p7V6RdYoVv
【DATA】
蔵元:合資会社 喜多の華酒造場(福島県喜多方市)
造り:純米吟醸 中汲み生原酒
原料米:福の香
精米歩合:50%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
製造年月:2024年3月
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