【越路吹雪 純米吟醸 秋あがり】
酸旨苦 淡麗辛口 秋あがり






はじめましてのお酒、新潟県新潟市・高野酒造さんの越路吹雪です。
飲んだのは10月上旬だからハロウィンっぽい写真を撮ったんですが、アップするのがだいぶ遅れちゃった。
越路吹雪さんと言えば、往年の名シャンソン歌手・女優。1980年に亡くなっているので、リアルタイムでは知らないんですが、代表曲「愛の賛歌」や「ろくでなし」は越路さんの録音でも聴いたことがあります。
このお酒は、特に歌手の越路吹雪さんとの関係を書いてはいませんね。でも、当然ながら彼女をリスペクトしての命名でしょう。ちなみに高野酒造さんの公式サイトによると、越路吹雪の発売は1991年だそうです。
11/12追記:Xで高野酒造さんに聞いたところ、歌手の越路吹雪酸とは関係ないそうです。
『越路=北陸地方、越の国
吹雪=先代が冬に新潟の万代橋を歩いていたところ、ちょうど吹雪が吹いた為、新潟の風景を表す意味で銘柄に「吹雪」を入れた』
とのこと。でもまあ、あまりにも有名な方ですし、偶然の訳はないですよね。ちなみに、特許情報プラットフォームで「越路吹雪」を調べてみたら、商標は取られていませんでした。
実はこのお酒、ジャケ買いしてきたお酒で、前情報は全くありませんでした。どんなお酒でしょうね?
それでは、いただきます。
色はほんのり黄金色。
上立ち香、おだやかお米の旨熟苦。熟成感はあるけれど、カラメルや蜜の甘さはありませんね。辛口っぽい。
口当たり、なめらか乳酸、じわ旨苦。おお、これは味が乗った淡麗辛口。ベースは新潟らしい淡麗辛口なんだけど、秋あがりという通り、良い感じに味が乗ってます。でもそのふくらみはおだやかですね。甘味はわずかだけど、タッチがまろやかでやさしいお酒。
これは燗が良いのでは? やってみましょう。
最近、燗を付けるときは、マグカップにお酒を入れて湯煎しています。こないだ「超カンタン 熱燗の楽しみ方 中級編」という記事にも書いたんですが、アルコールがよく飛んでくれるし、なにより洗うのが楽チンなんです。
温度計を見ながら55℃まで上げた飛びきり燗でいただきます。
お! なめらかさはそのままで、柑橘乳酸の酸味がぽわん。ほんのり蜜甘も出てきました。逆に苦味は控えめに。そして後半、旨味がぐぐぐ。温度が下がるにまかせて燗冷ましを楽しんだんですが、いちばん好きなのは上燗(45℃)くらいでした。甘味と温かさのバランスがちょうど良くて好き。
逆に冷酒は、雪冷え(5℃)からはじめて常温まで。こちらは涼冷え(15℃)くらいがまろやかで良いですね。でも、どんな温度帯でも楽しめるお酒です。
アテは、幅広く合わせられそうです。でも旨塩系が特に良さそう。そこで作ってみたのが「白菜と豚肉のうまうまトロトロしらたき」。いつも参考にさせていただいているバズレシピ「至高のうま煮」のしらたきアレンジです。だから味付けはもう間違いない。白菜トロトロお肉プルプルでめちゃくちゃ美味しかった。そしてやさしいお酒にも合うううう。
ジブリで例えると「となりのトトロ」の草壁タツオさん。サツキとメイのお父さんです。やさしくておだやか。でも味があります。
好き度: ★★★☆
トトロ始まってますね。これはサツキとメイをお風呂に入れる草壁タツオさん(32歳)。定期。 pic.twitter.com/sD2jxMLP6U
— 池 玲文 7月10日上下巻発売 (@i_reibun) 2022年8月19日


【DATA】
蔵元:高野酒造株式会社(新潟県新潟市)
造り:純米吟醸
原料米:五百万石
精米歩合:60%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:+4 ・・・ ちょい辛口
酸度:1.3 ・・・ 普通
アミノ酸度:1.3 ・・・ 低め
製造年月:2023年8月
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