こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

真上 > 不二子ちゃん(カリオストロの城)[ジブリ酒]

真上(しんじょう) 純米酒 Casual-Modern 直汲生原酒】

アル甘が くっきり立って 気持ちいい

真上

真上
真上

はじめましてのお酒、茨城県桜川市真壁町・村井醸造の真上さんです。「まうえ」じゃなくて「しんじょう」。

村井醸造さんは、江戸時代・延宝年間(1673~1680年)から続く老舗。筑波山の伏流水を仕込み水に使い、代表銘柄は地元の名を冠した「真壁」と「公明」。公明は、政党とは関係なさそう。元々は「公明正宗」という銘柄だったのが、戦後、公明(コーメー)は米(コメ)に通じるとして名付けられたんだそうです。まさかのダジャレ!!

その村井醸造さんが2020酒造年度から立ち上げた新ブランドが「真上」。この名前には、
・既存銘柄「壁」よりも質な酒を目指したい
壁町を盛りげたい
という想いが込められているんだそうです。
「上」の字のは、筑波山に上る朝日を表し、後ろの菱型で表されているのが筑波山。この菱型は、村井家の家紋である武田菱なんだとか。

真上を立ち上げたのは、30代の若手蔵人・臼井卓二さん。
臼井さん、大学は法学部出身で、酒蔵の息子というわけでもないのに、30代になってから酒造りの世界に飛び込んだんだそう。
村井醸造さんにいつもいるのは、村井社長・事務の方・臼井さん・アルバイトさんだけ。蔵には実質、臼井さんひとりです。杜氏さんとベテラン蔵人さんは造りの季節になると来てくれるけど、みんな年上。でも今はもう杜氏さんの信頼も得て、真上は臼井さんが酒質設計から製造、営業までを手掛ています。

さあ、どんなお酒なんでしょう? 美味しいという噂も聞いているので楽しみです。
それでは、いただきます。

上立ち香、アルコール感が爽やかひゅーん。アル感強っ! でもほんのりメロンっぽさもあって気持ちいいです。

口に含むとアル甘酸苦。しっかりくっきりアルコールと、シロップ甘と、キウイの酸。苦味もやっぱりアルコール由来。それがそのまま、ぶわっと広がって、最後はアル苦でズバッと切る。含み香も、アル甘苦が鼻にツーン。

美味しかった~!!
アル甘がくっきりで、それがとにかく気持ちいい。強アルコールが苦手な人にはキツいかもだけど、大丈夫な人にはめちゃくちゃおススメです。


アテは、焼きそば。お酒のアル甘に合わせてちょっとしっかりした味のものをと思って注文したら、マスターが「醤油味にしましょうか?」って言ってくれました。さすがマスター、わかってる! 醤油だけじゃなくしっかり旨味も効いててうっま! そして、お酒のアル甘がさらに立って、ふおおおお!

ジブリじゃないけど例えると「カリオストロの城」の不二子ちゃん。美しくて気持ち良くて深入り危険。

好き度:★★★★☆

真上

真上

【DATA】
蔵元:村井醸造株式会社(茨城県桜川市真壁町)
造り:純米 直汲生原酒
原料米:ひたち錦
精米歩合:麹米65%、掛米65%
アルコール度数:17~18% ・・・ 高い
日本酒度:-3 ・・・ 甘口
酸度:1.7 ・・・ 高め
アミノ酸度:0.5 ・・・ 低い
粕歩合:36%
酵母:協会酵母KArg1401号
種麹:黒判もやし「良い香り」
   秋田今野「Roots36」
上槽日:2023年12月15日
瓶詰日:2023年12月15日
製造年月:2023年12月

細かいですねえ。ここまで書いてくれるのめっちゃ楽しいです。

※この記事を書くにあたり、クリーミー大久保さんのnoteと、SAKE Streetさんの紹介記事を参考にさせていただきました。いつも読み応えのある記事をありがとうございます。
おっ、数日前にサケストさんの新しい記事が出てる。昨年から村井醸造さんに、杜氏を目指す協力な助っ人蔵人と、年下のアルバイトも加わったそう。これからますます楽しみですね。

 

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