【山丹正宗 しずく媛 純米吟醸】
フルーティー やわらかいのに 硬い酒
はじめましてのお酒、愛媛県今治市・(株)八木酒造部さんの山丹正宗です。
八木酒造部さんは1831年(天保二年)創業。かつて今治に存在した越智杜氏という杜氏集団の酒造りを継承した酒造りをしているそうです。
創業当初は屋号を「丹波屋」と言い、銘柄名・「山丹正宗」は、屋号の「丹波屋」と「銘刀正宗のようにキレの良い酒」という掛け合わせから付けたんだそうです。
と公式サイトに書いてあるところにツッコむのは無粋ですが、正宗の部分はたぶん当時一世を風靡していた、現・櫻正宗さんの正宗にあやかって付けたんでしょうね。そのあたりのことはブログの櫻正宗さんの記事に詳しく書いたんですが、元々の正宗は刀工の正宗ではなく、臨済正宗(りんざいせいしゅう)というお経がネタ元です。「正宗→セイシュウ→セイシュ→清酒」という駄洒落。
「しずく媛」というのは、酒米の名前。愛媛県初の酒造好適米なんだそうです。愛媛の酒米というと松山三井(まつやまみい)の印象がありますが、しずく媛は、松山三井から大粒の系統を選抜されたものなんだとか。
美酒コンクール2023金賞というラベルが貼ってあるのも気になります。美酒コンクールは、去年設立された女性審査員による日本酒コンクール。この「しずく媛」は、その第1回のライト&ドライ部門で金賞を獲得しています。このコンクール、ちょっと気になってたんですよね。
また、公式サイトによると、ワイングラスでおいしい日本酒アワード2020では最高金賞も獲っています。
どんなお酒なんでしょう?
それでは、いただきます。
香りは雪冷え(5℃)だとほとんど感じないけど、温度が上がってくると、ぽわんとフレッシュマスカット。
口当たり、するっとやわらか、ほの酸味。そこから硬めの酸とアルコールがすっと刺さって、最後に硬旨アルがカツン。
旨酸アルコールが特徴的ですね。甘味は控えめフルーティー辛口酒。アタックはやわらかいのに、酒質が硬いのが面白いです。
ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」のアスベル。若くて人当たりもやわらかいけど、硬派。トルメキアのブリックをガンガン落とす腕前を持っています。
好き度:★★★☆
アスベルはペジテの王子で積み荷を燃やして・・・のラステルちゃんのお兄さんで分かりやすく言うとチコの実を長靴いっぱい食べたいよ!と言っていた彼です
— タム (@sknba10) 2013年7月5日
って紹介しようと画像漁ってたら琴ちゃん寝てた・・・ pic.twitter.com/2jezEzAbi7
【DATA】
蔵元:株式会社 八木酒造部(愛媛県今治市)
造り:純米吟醸
原料米:愛媛県産 しずく媛
精米歩合:50%
アルコール度数:16% ・・・ 高め
日本酒度:+1 ・・・ ちょい辛
酸度:1.7 ・・・ 高め
製造年月:2023年12月
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