【吾有事 fresh&juicy 純米吟醸 無濾過生原酒】(赤ラベル)
旨甘が パワフルじゅわどわっ でもきれい
山形・奥羽自慢の吾有事さん。これまでに飲んだ青ラベル(純米大吟醸無濾過生原酒)、純米大吟醸雲の上、黒ラベル(純米大吟醸)につづく4杯目です。
吾有事は、奥羽自慢(株)さんが2017年度に立ち上げたブランド。経営難と後継者不足と蔵元の病気で廃業の危機になっていたところを、楯の川酒造の応援で再開したのだとか。製造責任者は当時26歳、縦の川酒造の若手蔵人・阿部龍弥さんです。
「吾有事」とは、曹洞宗開祖・道元禅師の言葉で、「自分という存在と時間が一体となること」。そこから、時間や自分という存在を忘れて酒造りに没頭するという気概を込めたんだそうです。難しそうな言葉ですが、ネタ元は僕も大好きなマンガ「センゴク」の森蘭丸の台詞からというのが、ちょっと親近感わきますね。
それでは、飲んでいきましょう。
香りはきれいなお米の旨味と乳酸アルコール。
口当たりは、穏やかな甘味酸味旨味がバランスよくとろり。っと思ったら、次の瞬間、甘味と酸味がじゅわっ! それに次いで旨味がどわっ!!
かなり力強いです。それなのに、とてもきれい。
スペックは、
造り:純米吟醸 無濾過生原酒
原料米:出羽燦々
精米歩合:60%
アルコール度数:16% ・・・ ちょい高め
日本酒度:+3 ・・・ ちょい辛。でも甘味もしっかりあります。
酸度:1.7 ・・・ 高め
アミノ酸度:0.9 ・・・ 低い。なるほど、こんなに力強いのにきれいなわけです。
酵母:協会601号
精米歩合60%の純米吟醸って、一見すると普通に思えます。でもこれ、造っているのが楯の川の蔵人さんというのがポイント。楯の川さんは、全量純米大吟醸(精米歩合50%以下)なんですよね。もし楯野川の純米吟醸があったらこんな感じになるのかもと思ったら、とたんに面白くなってきました。
ジブリで例えると「もののけ姫」の主人公アシタカ。一見ただのイケメン好青年かと思ったら、開けるのに10人かかる扉を片手で開けるような不思議な強い力と、曇り(雑味)ない
満足度:★★★★
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