こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

萬歳楽 > 小野寺さん(コクリコ坂から)[ジブリ酒]

萬歳楽(まんざいらく 能登の復興応援酒「つなぐ石川の酒」】

旨辛な 石川らしい クラシック

萬歳楽

萬歳楽
萬歳楽

はじめましてのお酒、萬歳楽さん。石川県白山市・小堀酒造店さんのお酒です。
ラベルには萬歳樂って書いてあるけど、公式サイトも萬歳楽って書いてるので、ここでは萬歳楽表記にします。旧字体使うと、カッコいいけどややこしくなりますね。

小堀酒造店さんは、1716年に創業。ん?最近見た年号。こないだ飲んだ松浦一さんの創業と同じ年ですね。江戸では暴れん坊・徳川吉宗公が第8代将軍に就任し、享保の改革が始まった年です。

ちなみに、小堀酒造店さんの住所は「石川県白山市鶴来本町1丁目ワ47番地」。「ワ」って住所が面白いですね。こないだ飲んだ農口尚彦研究所さんも「石川県小松市観音下町ワ1番地1」でした。気になって調べてみたら、石川県には「イロハニホヘト・・・」や「甲乙丙・・・」、「子丑寅・・・」、「仁義礼智信」という地名があるんだそうです。イロハニホヘトチリヌルヲワだからワってまあまあ後の方ですよね。面白いなあ。


公式サイトによると、『萬歳楽は「事のはじまり」を意味し、古来より新たな門出で舞われた「おめでたい舞楽」が由来』とのこと。
なるほど萬歳なんですね。萬歳は、現代の漫才の元ネタになった伝統芸能太夫(たゆう)と才蔵(さいぞう)の2人が1組となるものを基本となる、新年の言祝ぎの話芸です。たいていは地名を冠していて、萬歳楽さんの場合は加賀萬歳ですね。他にも、尾張萬歳・三河萬歳・越前萬歳などたくさんあります。

今回のお酒は、復興応援酒。石川県酒造組合連合会企画の復興応援プロジェクト「つなぐ石川の酒」の一環です。1本あたり100円が石川県、100円が石川県酒造組合連合会に義援金として寄付されるんだそう。
お蔵さんのある白山市は、金沢市のお隣。1月1日の地震の被害は、比較的少なかった地域です。小堀酒造店さんも、被害は軽微だったそう。良かった。でもあの地震から半年、まだ復旧は進まず、大変な思いをされている方も多いと思います。改めてお見舞い申し上げます。

それでは、飲んでいきましょう。

香りは穀物米旨ぽわん。ああ!これは石川のお酒! 力強いクラシック!

口に含むとお米の旨味。クラシックな乳酸もぽわっと出てきて、最後は旨酸苦アルじわん。
うっっま!!!
旨辛しっかりクラシック。芯の太い、いかにも石川のお酒という味わいです。かなりしっかりしてるし、甘味はほとんどないんだけれど、とても上質でめちゃくちゃ美味しい。
これは、家に常温で置いておきたいお酒。石川の応援としてだけではなく、また飲みたいです。

マグロの脳天
アテの、インドマグロの脳天との相性も最高です。マグロのたっぷり脂をものともせず、旨味が包み込んでほわああああ。幸せ~。

能登塩
そして、能登の塩とも合わせました。いただいたのは、石川県珠洲市・中前製塩さんの大谷塩とその焼き塩。こちら中前製塩さんの社長だった中前賢一さんは、地震でお亡くなりになってしまったそうです。ご冥福をお祈りしつつ、お塩を味わいました。ミネラル分があってカドのない、とても美味しいお塩で、お酒にも合いました。しょっぱい。

ジブリで例えると「コクリコ坂から」の小野寺さん。主人公・海ちゃんと風間君のお父さんの親友で、外航船の船長さんです。がっしりとした大人の男性。でもどこかすっきりとした爽やかさがあります。

好き度:★★★★☆

萬歳楽

萬歳楽
萬歳楽

【DATA】
蔵元:株式会社 小堀酒造店(石川県白山市)
造り:純米酒
原材料:石川県白山麓産 五百万石
精米歩合:70%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
日本酒度:+7 ・・・ 辛口
製造年月:2024年3月

 

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