こるね酒

原則毎日AM11時更新+α。日本酒好きのホルン吹きです。飲んだお酒を、ジブリ映画のキャラやシーンに例えながら紹介します。異論反論大歓迎。日本酒に詳しくない方でも、ジブリ作品に詳しくない方でも楽しんでいただけるように書いていきます。

麒麟山 > ゴル(風の谷のナウシカ)[ジブリ酒]

麒麟(きりんざん) 伝統辛口】

旨辛口 味わいしっかり クラシック

麒麟山

麒麟山
麒麟山
麒麟山

 

はじめましてのお酒、麒麟山さん。新潟県東蒲原郡阿賀町・麒麟山酒造さんのお酒です。東蒲原郡阿賀町って、前に「ほまれ麒麟」や「蒲原(かんばら)」を飲んだ下越酒造さんと同じ町ですね。調べたら、直線距離で400mほどのご近所さんでした。
麒麟山というのは、阿賀野町にある標高191mの山の名前。ラベルに書いてある山がそれですね。ゴツゴツした山の形が霊獣・麒麟に似ていることから付けられた名前です。ちなみに麒麟は、麒がオスで麟がメスですね。鳳凰も鳳がオスで凰がメス。身近なところでは翡翠(かわせみ)鴛鴦(おしどり)も前がオスです。

麒麟山
(きりん橋から見た麒麟山・photoACより)

麒麟山酒造さんは1843年創業(天保14年)創業。江戸後期ですね。
酒米は全て蔵から半径10キロ内のもので、仕込み水も蔵のすぐ側を流れる常浪川流域の超軟水という、テロワールを意識したお蔵さん。それだけではなく、米作りは、田植えから収穫まで、全蔵人が圃場に立ち、地元の美しい自然環境と地下水を守るために植木と山の手入れもされているとのこと。素晴らしいですね。

飲むのははじめてなんですが、お蔵さんが自ら「麒麟山酒造は新潟を代表する淡麗辛口の酒蔵です」とおっしゃっている通り、新潟らしいクラシックなイメージがあります。
今回いただくのは、伝統辛口。公式略称・でんから。普通酒です。これ、前に日本酒普及系VTuber・如月ささらさんがめっちゃ誉めてたから気になって探してたんです。いろんな酒屋さんを回って、ようやくとあるスーパーで見つけました。
それでは飲んでいきましょう。

香りふんわり米旨アル。これは良い普通酒。アル添感が気持ち良く、旨辛口を予感させます。

口当たり、するり旨酸しっかりと。お米の旨味とクラシック乳酸。それがじわっとふくらんで、奥から気持ち良い苦味とアルコール感が出てきます。なるほど伝統辛口。クラシックで辛口で良いお酒。美味しい!!

これ、絶対熱燗にも合うやつですね。実際やってみたら、旨味がよりやわらかくなるとともに、酸は鮮やか苦味はおだやか。うんまあああ。
ぬる燗(40℃)だと、まろやかだけど苦味が少し残る感じ。それよりは潔く温度を上げた熱燗(50℃)の方が好みでした。

で、写真のガラムマサラです。熱燗にシナモンを振ると美味しいという話は前から聞いてたんです。そして最近、他にもいろんなスパイスを振るという話題を聞いたところ。たまたまうちにあったのがガラムマサラだから、だいぶ冒険な気もしますが、やってみました。

ガラムマサラは、単一のスパイスではなく、いろんなスパイスをミックスしたもの。今回のハウスさんのガラムマサラの場合は、オールスパイス・ブラックペパー・シナモン・ローリエ・カルダモンなど10種類のスパイスが入っています。そのまま舐めても、辛味はそれほど感じません。さあどうなるかな?

55℃の飛び切り燗まで上げたお酒を、あらかじめお湯で温めた平杯に注ぎます。そしてガラムマサラをひと振り。
口に含むと、鮮やかなスパイスの辛味と、それに続いてお酒の甘味。
おおっ!美味しい!!
スパイスの辛味がそのまま舐めるよりも鮮明になって、その辛味とシナモンによってお酒の甘味が引き出されています。これは良いですね。おすすめです。

今回は元々燗にして美味しいお酒でしたが、他のお酒でもいろいろ試してみたいです。


アテに作ったのは、サーモンの漬け。スーパーにめっちゃ脂の乗ったサーモン切り落としが売ってたので、漬けにしてみました。これ、漬けたのは1時間足らずなのに、しっかり旨味アップ! けっこうやさしい味わいだったからちょっとアジシオも振っています。こんなのクラシック辛口酒に合わないわけがない!


ジブリで例えると「風の谷のナウシカ」のゴル。城オジ5人衆の中ではミトに次いで出番のある、「わしらの姫様はこの手を好きだと言うてくれる」の人です。しっかり地に足のついたおじいちゃん。人当たりはやさしいけど、風の臭いで異常を察知できるくらい有能です。

好き度:★★★★☆

麒麟山
麒麟山

麒麟山

【DATA】
蔵元:麒麟山酒造株式会社(新潟県東蒲原郡阿賀町)
造り:普通酒
精米歩合:60%
アルコール度数:15% ・・・ 普通
製造年月:2024年3月

 

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